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「クロマグロ陸上養殖共同研究」の研究成果を公開しました

〜体長76.5cm・重さ11kgに成長したマグロの水揚げも実施〜

海洋学部では、7月7日に清水キャンパスで「クロマグロ陸上養殖研究」の研究成果を公開しました。この研究は、水産学科の秋山信彦教授が2006年度から静岡県内の水産技術研究を手がける民間会社と産学共同で進めてきたものです。当日は「地下海水」を利用したクロマグロの陸上養殖について、実験結果や養殖技術の研究開発状況について紹介するとともに、この技術を用いて飼育されたマグロの水揚げを公開しました。

秋山教授らの研究グループでは、清水キャンパス内に設置した直径5m、深さ1mの特殊水槽4基に体長約20cmのクロマグロの稚魚を放し、毎年8月から約4カ月間地下海水を使って育てる実験に取り組んできました。この地下海水はキャンパス内2カ所の井戸からくみ上げたもので、年間を通して温度が一定であり、酸素を必要とする細菌類が検出されないことが特徴です。海面のいけすを使った養殖に比べ、病原菌やウイルス、水銀やカドミウムといった重金属などによる汚染を少なくすることが可能で、水温の調整が必要ないためコストの削減にもつながります。研究成果については、陸上養殖のメリットや課題点などを紹介。地下海水の使用量を最小限にとどめるため開発した「半循環方式」と呼ぶ、ろ過システムなどについて解説しました。また、飼育水槽では適切な流速で流れを作ることでマグロが壁に衝突死することを防ぐとともに、周囲に張り巡らせたネットで魚の飛び出しを防ぐなど工夫を重ね、実験期間中のマグロの生残率を約50〜80%まで向上させたことなども紹介しました。

なお、今回水揚げされたマグロは試験研究で残った一匹で、飼育期間が約22カ月と最長を記録したものです。現在の水槽では想定していた大きさよりもはるかに大きく育ち、その大きさは体長76.5cm、体重11.01kgでした。秋山教授は「陸上での完全養殖を最終目標として、今後も高付加価値化や安定生産の実現に向け、ノウハウを蓄積していく。陸上水槽で可能な養殖システムのマニュアル化を目指したい」と話しています。

「クロマグロ陸上養殖共同研究」の研究成果を公開