東海大学総合医学研究所が「第12回研修会」を開催しました

東海大学総合医学研究所では10月29日に伊勢原キャンパスで、「第12回研修会」を開催しました。研究成果の学内外への広報や若手研究者の育成、医科学分野に関連した他の学部や研究機関との連携を促進するため、毎年実施しているものです。本研究所の研究者らが最新の成果について発表したほか、特別講演やポスターセッションを行い、教員や大学院生、学生ら約140名が参加しました。

はじめに本研究所の瀧澤俊也所長が研修会の趣旨を説明し、開会を宣言。山田清志学長が、「学部をこえた共同研究は、東海大学ならではの取り組みです。ぜひ有意義な研修会にしてください」とあいさつしました。続いて、本研究所の研究員や工学部、医学部の研究者10名が成果を発表。午後には、大阪大学大学院医学系研究科の仲野徹教授(幹細胞病理学)が、「エピジェネティクス入門―分子機構から臨床まで―」をテーマに特別講演を行い、活発な質疑応答や意見交換を行いました。

終了後は5号館に会場を移し、「ポスターセッション・情報交換会」も実施。理学部や工学部、医学部の学生や大学院生のほか、マイクロ・ナノ研究開発センターやマトリックス医学生物学センターの研究者が35件のポスター発表を行い、参加者は今後の展開などについて真剣に討議していました。最後に、研究の独自性や内容が優れているポスター発表者4名を「ヤング・インベスティゲーター・アワード」として表彰。「層状超薄膜への蛋白質封入技術の確立とその押圧放出特性」をテーマに発表した工学部応用化学科の瀧本駿さん(4年次生)が最優秀賞を受賞しました。

なお、当日の講演者とテーマは以下のとおりです。
【特別講演】
◇仲野 徹(大阪大学大学院医学系研究科 病理学 幹細胞病理学 教授)
「エピジェネティクス入門―分子機構から臨床まで―」

【研究発表】(※発表順)
◇中野泰博(総合医学研究所/医学部基盤診療学系 再生医療科学 特定研究員)
「Jagged-1/Notchシグナルからみた肝線維化と再生の病態連繋」
◇紙谷聡英(医学部基礎医学系 分子生命科学 准教授)
「肝臓の成熟化を制御する分子メカニズム」
◇木村啓志(工学部機械工学科/マイクロ・ナノ研究開発センター 准教授)
「マイクロ流体デバイス技術を応用したin vitroモデル~本学内医工連携の事例紹介~」
◇高倉葉子(工学部 動力機械工学科 教授)
「温度と湿度を含む鼻副鼻腔流れに対する副鼻腔開口モデルの影響」
◇駒場大峰(総合医学研究所/医学部内科学系 腎内分泌代謝内科 講師)
「腎不全で上昇する副甲状腺ホルモンは脂肪組織・骨格筋の萎縮をきたす」
◇毛塚智子(工学部応用化学科 准教授)
「Fenvalerate誘導体の合成及び発毛効果の検討」
◇秦野伸二(総合医学研究所/医学部基礎医学系 分子生命科学 教授)
「神経変性疾患の発症機序解明に向けた新たな展開」
◇長瀬 裕(工学部応用化学科 教授)
「高度な生体適合性を発現する芳香族ポリマーの合成とナノシート分散液の作製」
◇中山 平(総合医学研究所/医学部内科学系 神経内科学 助教)
「もやもや病における血管内皮前駆細胞(EPC)を含む再生アソシエイト細胞の動向」
◇浅原孝之(総合医学研究所/医学部基盤診療学系 再生医療科学 教授)
「再生アソシエイト細胞による臓器再生環境制御メカニズムについて」

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