芸術工学部卒業生の建築家・田根剛さんによる講演会にデザイン文化学科の学生が多数参加しました

2016年02月03日

北海道東海大学芸術工学部建築学科を2001年度に卒業した建築家の田根剛さんによる講演会「MEMORY OF PLACE 場所の記憶から建築を考える」が1月30日に旭川市民文化会館大ホールで開催され、国際文化学部デザイン文化学科の学生が多数出席しました。田根さんは大学卒業後、デンマーク王立芸術アカデミー客員研究員やヘニングラーセン・アーキテクツ(デンマーク)、アジャイエ・アソシエイツ(イギリス)で経験を積み、06年に『エストニア国立博物館』(16年完成予定)の国際設計競技で最優秀賞を受賞したことを機に、イタリア出身のダン・ドレル氏、レバノン出身のリナ・ゴットメ氏とともに建築事務所「DGT(DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS)」をフランス・パリに設立。建築の枠にとどまらず舞台芸術やインスタレーションなど多彩なプロジェクトを手掛けてきました。12年には20年東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場基本構想国際デザイン競技に出展した『古墳スタジアム』が最終選考に選ばれるなど注目を集めています。

今回の講演は、学生時代を過ごした旭川市の一般社団法人北海道中小企業家同友会道北あさひかわ支部が主催。市民をはじめ本学科の学生、教員らも含め約700名が聴講しました。田根さんはまず、付属浦安高校から芸術工学部建築学科に進み建築と出会い、3年次に本学が協定を結ぶスウェーデン・ヨーテボリ大学への留学を機に学びを深めたことが刺激となって建築家としての道を歩むきっかけになったと振り返り、デンマークやイギリスで経験を積み、DGT設立に至る自身のプロフィールを紹介。「土地ごとに記憶がある。考古学の考え方で文化や歴史について丹念にリサーチしてその記憶を掘り返したうえで、未来に向かって何を作るか、しっかりと思考する必要がある」と建築家としての心構えを語りました。

続いて『エストニア国立博物館』や『古墳スタジアム』といった代表作について、設計のコンセプトや概要、現在の進捗状況などを説明。さらに、東芝の依頼を受けてイタリア・ミラノで11年に開催された世界最大規模のデザインの祭典「ミラノサローネ」に出展したアートインスタレーション「Luce Tempo Luogo <光・時・場>」や、14年のミラノサローネで多くの来場者を数えたシチズンの依頼によるインスタレーション「LIGHT is TIME」についてその制作過程や作品に込めた思いについて解説しました。

講演を聴講した学生たちは、「建築家の仕事は建物を設計して建てたら終わりというイメージでした。一つひとつの仕事が奥深く、膨大な調査によって成り立っていると知り驚きました」「普段は見えない時計の部品を使って光と時間を表現するなど、インスタレーションをつくる手法が勉強になりました」「ただ新しい建物を建てるのではなく、過去を尊重する姿勢に感動しました。今後の勉強に生かしていきます」と感想を語っていました。

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