第10回「日仏会館フランス語コンクール」の中級の部と上級の部で学生が優勝しました

教養学部国際学科の長木ロベルトさん(3年次生)と文学部ヨーロッパ文明学科の小宮将瑚さん(4年次生)が、11月25日に日仏会館ホール(東京都渋谷区)で開催された第10回「フランス語コンクール」(主催:公益財団法人日仏会館)に出場。第1部門「上級の部」で長木さんが最優秀賞にあたる「日仏会館理事長賞」を、小宮さんが第2部門「中級の部」で同じく最優秀賞にあたる「在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本賞」を受賞し、2部門で本学の学生が頂点に輝きました。

このコンクールは、フランス語教育の振興・普及などを目的に、日仏修好通商条約締結150周年を記念して2008年から開催されており、高校生から社会人まで幅広い年齢層の参加する日本最大級のフランス語弁論大会として知られています。今回のテーマは、上級の部が「Comment vivre ensemble quand on est différent?」(違いを越えて共に生きるには)で、中級の部が「Pourquoi j’apprends le français?」(私はなぜフランス語を学ぶのか)、「Peut-on vivre sans internet?」(インターネットなしで生活できるか)で、全国から60名の応募があり、予選を勝ち抜いた15名(上級の部9名、中級の部6名)が決勝に進出しました。

「Le sel du vivre-ensemble」(共生の塩)をテーマにスピーチした長木さんは、“地球にとって人間が必要である”と書かれた聖書の話を引用し、「人々が共生していくためには言語が必要です」と説明。その背景には、「自分が日系ペルー人であることから、子どものころ言葉の壁にぶつかったのですが、周りに伝わる言葉を話せないのは、その場にいてもいなくても同じで、とても孤独でした。私は小学校で日本語を教えてくれる先生がいたので話せるようになりましたが、日本語を話せない在日外国人は何をするにも人に頼る必要があり、実社会では生きづらい。そういった事実を訴えたかった」と話します。また、本学からは初となる上級の部での優勝を、「予想していなかったのでとてもうれしいです。昨年度出場した学内の外国語スピーチコンテストの方が緊張で震えていましたが、そこで優勝できたことが自信になりました」と笑顔で語りました。

一方、小宮さんは、「Ce qui me lie au français」(私とフランス語をつなぐもの)と題して、本学でフランス語を学ぶ日々について語りました。学生有志による自主制作映画『東海ヌーベルバーグ』に出演している小宮さんは、「全編フランス語で制作した作品を動画サイトにアップしたのですが、世界中のフランス人やフランス語を学ぶ人たちから、“発音が上手だね”“面白い作品で興味深い”とコメントしてもらえました。なんとなく始めたフランス語ですが、1人で勉強していたら世界とつながることはできませんでした」と活動を振り返ります。また、「東海大にはフランス語の学科はないけれど、過去にフランス語の大会で優秀な成績を収めた先輩がたくさんいるので、『自分たちもここで学べば同じレベルになれる』と希望をもって勉強することができました。夢を実現できる環境です」と語りました。

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