航空宇宙学専攻(修士課程)

2015年度以前入学生

理工学の集大成応用技術である航空宇宙学の発展は、様々な課題に直面している人類にとって非常に重要であり、航空宇宙学の進歩は私たちの生活文化の向上と産業技術の発展にとって不可欠なものとなっている。近年の航空宇宙技術は、技術的にも資金・人材面でも多くの困難に直面しているが、スペースプレーンや高速旅客機の開発、惑星探査やオーロラ現象の解明、さらには有人火星探査計画など、人類に夢を与える科学技術として一層の発展が望まれている。それゆえに航空宇宙学分野における大学教育と人材育成は最も重要な課題の一つでもある。

修士課程修了後は、企業に就職する学生が多いのが現状であるが、その場合、企業や社会はその学生の研究テーマに関わる深い知識よりもむしろ、「幅広いフレキシブルな考え方のできる学生」、「高いコミュニケーション能力を持った学生」、そして「物事を自分で考え解決する能力のある学生」を求めている。したがって本専攻では、広い分野の基礎的学問と工学者としての基礎技術、およびプレゼンテーション能力等の養成などに重きを置いた教育方針を採っている。

全ての開講科目は、各セメスターで内容が完結するよう考慮されており、以下に示す特徴がある。

  1. (1)航空宇宙学専攻を構成している分野および授業科目は、1.航空力学分野(軽構造力学、流体力学、高速空気力学、飛行力学、振動工学、弾性力学)2.推進工学分野(燃焼工学、ロケット推進工学、航空推進工学、電気推進工学)3.計測制御工学分野(宇宙計測学、最適制御システム、線形制御システム、宇宙探査工学)4.宇宙環境科学分野(宇宙電磁力学、太陽惑星環境科学、プラズマ理工学、大気環境科学、地球磁気圏科学、宇宙物理学、観測天体物理学)5.基礎共通科目(ゼミナール、応用数学、先端科学技術、航空宇宙材料、デジタル信号処理)から成っている。
  2. (2)航空宇宙学専攻としての基礎共通科目として、「応用数学特論」「弾性力学特論」「流体力学特論」を配した。これらの科目は航空宇宙学分野に不可欠な基礎科目として、全員が履修すべき位置付けの授業である。
  3. (3)また、専門基礎科目として位置付けてあるグレードナンバー500の「宇宙計測学特論」「宇宙電磁力学特論」「プラズマ理工学特論」「線形制御システム特論」「燃焼工学特論」および「デジタル信号処理特論」の科目も、研究分野に関わらず履修することが好ましい。
  4. (4)「先端科学技術特論」は、外部の企業や研究所の第一線で活躍している社会人を特別講師に招き、最先端の科学技術の現状と将来について学ぶ内容であり、先端科学技術へのモチベーションを高める特色ある授業である。
  5. (5)国際化が急速に進んでいる現代社会においては従来からの日本語による工学専門教育はもちろんのこと、当該分野に関連する英語による幅広い専門分野の知識およびスキルを教授する必要があると本専攻は考えている。以上の理由から、技術英語修得のための英語科目「TECHNICAL ENGLISH FOR ENGINEERS」、英語によるプレゼンテーションスキルのための英語科目「ENGLISH PRESENTATION FOR ENGINEERS」および航空工学、宇宙工学、宇宙科学関連の英語科目「AERONAUTICAL ENGINEERING」、「SPACE SYSTEM ENGINEERING」、「宇宙電磁力学特論」、「ロケット推進工学特論」を配している。

航空宇宙学専攻が養成しようとする人材

航空宇宙学専攻は航空機に関わる工学やロケット、人工衛星に関わる工学の分野に加え、地球を取り巻く宇宙の科学を含めた理学の分野にまたがる専門科目を擁している。航空宇宙学専攻では、「エンジニアとしてのセンス」を体得し、「情報処理解析の技術力」と「工学的実験計測の技術力」を身につけ、「専門的知識と論理的考察能力」を兼ね備えた人材を養成することを教育目標としている。さらに、知識・技術の修得のみならず、国際的な視野を持つ豊かな人間性を兼ね備えた人材の育成を目指している。

学生募集停止について

航空宇宙学専攻は2016年度入試より学生の募集を停止します。
在学生には、修了まで責任を持って教育を提供してまいります。
なお、同専攻の教育・研究分野は2016年4月設置の工学研究科機械工学専攻に引き継いで行います。