光工学専攻(修士課程)

2015年度以前入学生

概要

我々の宇宙はビッグバンと共に始まり、光もこのときに誕生し、光の中で人類は育まれて、光は生命活動も維持しています。植物の光合成は自然界に利用されていますが、光に関する科学技術は新素材、バイオテクノロジーなどのハイテク技術として進歩しています。高度に発展した電子技術と光エレクトロニクスは21世紀における高度な技術に不可欠です。20世紀最大の発明である1960年のレーザー発振以来、光の量子性(Photon)としての振る舞いが重要になり、現在の光学技術の多くはフォトンが活躍するフォトニクスが学問の主流となっています。これらを踏まえて、光工学(Optics&Photonics)は新しい時代に突入しました。これらを支えるナノテクノロジーの進展と相まって、波長サイズ以下のナノ構造による光学材料の制御が可能になり、希望の光学特性を有する材料(メタマテリアル)の研究に至っています。情報の分野では、量子情報科学として量子暗号化技術の進展をもたらし、生体分野ではバイオフォトニクスとして活発に研究が行われており、フォトニクス技術は現代の先端科学において不可欠なものとなっています。一方1960年代初期から発展してきた画像処理技術は、コンピュータ技術の進歩と相まって急速に実用化が進んできました。超音波画像診断やコンピュータ断層法(CT:computed tomography)でなじみ深い医用画像処理、製品検査・組立工程などで多用されている産業応用、郵便番号の自動識別で良く知られている文字認識や図面・文書処理、さらに地域開発からインテリアデザインに至る景観シミュレーションなど、画像処理は極めて広範囲にわたって利用されており、現在では不可欠な技術と言えます。画像処理分野の中でも、特に3次元物体あるいは動画像を取り扱うコンピュータビジョンの分野と、地球観測衛星からの情報を解析するリモートセンシングの分野は著しく成長しています。

教育研究上の理念・目的および人材養成目的

東海大学の建学の精神および工学研究科の理念に則り、光工学および画像情報工学の分野における高度な学術の理論および応用に対して研究を通じて教育を行います。専門領域における深い学識および卓越した能力を培い、文化の創造発展と人類の福祉に貢献します。この建学の理念のもと、光工学および画像情報工学に関連する専門領域に合わせた独自のカリキュラムに従い、基礎となる部分の上に最先端の研究が位置しているという認識の下、基礎知識に関して重点をおいて教育します。その上で、高度な専門的知識を学び、指導教員による研究を中心とした個別指導によって研究に関する基礎的素養を高めると共に、問題発見・解決能力を磨き、研究遂行能力を備えた人材育成を目指しています。そのために光工学専攻では光工学コースと画像情報工学コースを設けています。科目の修得はコースを越えてできますが、コースの開講科目だけでも専攻の修了に必要な単位修得が得られます。幅広い知識の修得には一部コースを越えた科目の履修を勧めます。ただし光工学コースの学生は光工学研究ゼミナール、画像情報工学コースは画像情報工学研究ゼミナールを修得する必要があります。研究ゼミナールは修士論文を作成するための指導を行う科目であり、各セメスターでI~IVを修得します。

光工学特別研究演習はコースを越えた共通科目です。修士論文の課題に関係した文献調査の発表や、研究発表をこの科目で行い、研究者としての素養を身につけます。この演習は修士論文を完成させるために必要な科目であり、全員修得することを専攻として勧めています。

修士論文作成の一部は東海大学情報技術センター(TRIC)、東海大学宇宙情報センター(TSIC)、東海大学総合科学技術研究所、NTTフォトニクス研究所、NHK 放送技術研究所、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、国立天文台(NAOJ)、産業技術総合研究所(AIST)など外部の提携研究機関でも行います。

光工学コース

光工学コースでは光学の基礎を波動光学特論、光設計特論、光エレクトロニクス特論、光物性特論で、画像工学の基礎を画像工学特論、光化学特論、色彩工学特論で学びます。光の量子論は量子光学特論で基礎を修得し、その応用をレーザー物理特論で学び、光科学の展開を系統的に学習します。光を情報として扱うための知識を得るための科目として光情報処理特論、光波センシング特論があります。プリンターやディスプレィの画像出力や画像表示の知識を得るために画像ハンドリング特論、光機器デバイスおよびマテリアル特論が役立ちます。光のエネルギーや生命現象を知るために光エネルギー特論、エネルギー工学特論や光環境科学特論が役立ちます。

画像情報工学コース

画像情報工学コースでは画像情報の基礎を画像情報工学特論、画像解析特論、画像処理特論、画像認識特論、リモートセンシング特論で学びます。画像を加工したり変換したりする知識を得るために画像変換特論、コンピュータビジョン特論、コンピュータ・グラフィックス特論の科目が役立ちます。地球観測衛星データの処理・解析のため地球観測情報解析特論、空間情報工学特論、衛星工学特論、観測衛星システム特論の科目が役立ちます。衛星画像を理解するには衛星搭載センサを理解する必要があり、センサ特論でそれを取り扱います。衛星画像の処理は地球環境をグローバルに理解しておく必要があるため、地球環境問題特論、地球情報システム特論でそれを取り上げます。

学生募集停止について

光工学専攻は2016年度入試より学生の募集を停止します。
在学生には、修了まで責任を持って教育を提供してまいります。
なお、同専攻の教育・研究分野は2016年4月設置の工学研究科電気電子工学専攻に引き継いで行います。