観光学専攻(修士課程)

観光学専攻(修士課程)の教育研究の基本は、観光に関わる現象を、人間や社会・文化全般と関連する総合的現象として捉えることによって観光の全体を理解し、その基礎の上に立って、研究成果の実社会への応用を試みることにある。観光を研究するには、まず、自然観光資源、文化観光資源、異文化間の関係、個々の地域社会の実情、国内外の経済状況、観光産業の経営、さらには、レジャーやレクリエーション活動など多岐におよぶ観点から形成される、複合的な知識・理解が必要である。これに加え、観光現象として表れた個別の問題を理解し、解決するために、これらの複合的な知識・理解を有機的に統合し、多面的な視野から考究することが要請される。そのため、本専攻においては、2年間の修士課程を通じて、下記に列挙するような教育体系と研究指導方法を実現し、次のような人材の養成を図る。

観光学専攻が養成しようとする人材

観光学専攻は、複合的な知と思考力に基づく問題発見解決力、グローバルな環境で活躍できる発信力・コミュニケーション力、学術的知見を産業界に生かすことができる発想力・応用力を身につけ、観光・地域振興に関する国や地方公共団体等の専門職、民間のシンクタンク等の研究職員、あるいは学問研究分野で基礎的研究者として活躍できる人材の養成を目指す。

人材養成の目標を実現するための教育の体系および施策

  1. (1)観光学専攻の授業は、人間の営為を全体的に捉える観光総合理論、それぞれ社会学・経済学・経営学を主軸とした、観光社会学、観光経済社会学、観光経営社会学、さらに、自然・文化・社会の総合的観点を重視する観光システム理論の学科目に分かれており、全体として、人文科学、社会科学、自然科学のあらゆる観点から観光現象を理解できるように配慮されている。
  2. (2)各学科目は、研究科目(講義科目)と演習科目により構成されている。研究科目においては、各分野の基本的知識や考え方を身につけ、最新の研究成果や産業界の動向を理解することが可能となるようにプログラムされている。一方、演習科目は、学生が主体的に問題設定を行い、それぞれの問題を解決に導く主体的な学修の場として用意されている。
  3. (3)修士論文指導は、原則として1人の研究指導教員が担当するが、修士論文の内容並びに指導方法については専攻所属教員全員で議論をし、専攻全体の責任の下で行われる。
  4. (4)学生は、1年次秋学期終了時には、専攻全体で行う「予備修士論文発表会」で、2年次秋学期開始時には、専攻が主催して学内公開として行う「修士論文中間発表会」で、研究成果を発表しなければならない。これによって、論文指導の透明性を確保するとともに、総合的視点を基軸とした修士論文の完成を目指す。
  5. (5)学生には、文学研究科内の諸専攻のみならず、国内外の諸大学・研究機関との交流を推奨し、関連研究分野の動向を理解しつつ研究活動を進めるよう促す。同様に、国内外の関係学会での発表や投稿を奨励し、教員はその指導にあたる。