航空操縦学専攻10周年記念の会を開きました

工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻10周年記念の会を10月30日に、東京・霞が関の東海大学校友会館で開きました。本専攻は、将来の航空業界を担う人材の育成を目指し、日本の大学で初のパイロット養成コースとして2006年度に開設されました。全日本空輸株式会社(ANA)との産学連携に加え航空大学校とも協力した教育を展開しているほか、アメリカ・ノースダコタ大学(UND)と留学協定を締結。国土交通省の支援のもと、約1年半にわたる飛行訓練を通じてアメリカの連邦航空局と日本の国土交通省が認定する事業用パイロットの各種資格を取得できるカリキュラムで、卒業生のうち約180名が操縦士として航空会社に入社し、活躍している。記念の会には、監督官庁である国土交通省航空局の佐藤善信局長、ANAホールディングス株式会社の伊東信一郎代表取締役会長をはじめとする航空産業関係者、松前義昭理事長ら本学関係者と卒業生、在学生など約120名が参加しました。

第1部の基調講演では、国交省航空局運航安全課の髙野滋課長と本専攻主任の柴田啓二教授が登壇。髙野課長は、「我が国の操縦士需要について」と題して講演し、2030年に向けて今後も操縦士の需要が増えていくと予想され、今後私立大学などの民間養成機関における養成への期待が大きいと説明されました。その上で、質・量の両面から民間養成機関を支援する体制を整備すべく、昨年8月に同省や航空産業、教育機関からなる航空機操縦士養成連絡協議会を設置したことなどを紹介しました。一方柴田教授は、「東海大学のパイロット養成プログラム」をテーマに、本専攻開設の理念や教育課程の概要を説明。「これからも若者の夢をかなえつつ、航空業界のニーズに応えられる人材の育成に努めていきます」と語りました。

第2部の記念祝賀会では、最初に松前義昭理事長があいさつ。1943年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)に開設された航空科学専門学校が本学の母体であり、67年には工学部に航空宇宙学科を設けるなど、航空分野に長く携わってきた歴史を紹介。その後、伊東会長と佐藤局長、UND航空学部のブルース・スミス学部長から祝辞をいただきました。その中で、伊東会長は「航空産業の需要を支えるためには、国内だけでも毎年400名の人材を養成していかなければなりません。東海大学とともに時代に先駆けて行ってきたこの事業をよりいっそう推し進めていきたい。学生の皆さんが今後操縦士として飛躍してくれることを期待しています」と激励しました。また佐藤局長からは、「民間養成機関での人材育成は、今後の我が国の発展を支える上でもきわめて重要になります。その意味でも東海大の取り組みは高く評価されるべきだと思う。今後ますます発展していくことを期待しています」との言葉が送られました。

その後、会場では参加者同士が懇談。卒業生によるプレゼンテーションも行われ、就職してから現在までの日々や同窓会の活動が紹介されました。

工hp報「航空操縦10周年」01.jpg

工hp報「航空操縦10周年」02.jpg

工hp報「航空操縦10周年」03.jpg

工hp報「航空操縦10周年」04.jpg

工hp報「航空操縦10周年」05.jpg

工hp報「航空操縦10周年」06.jpg

工hp報「航空操縦10周年」07.jpg

工hp報「航空操縦10周年」08.jpg

工hp報「航空操縦10周年」09.jpg