モスクワ大学との学生の相互派遣プログラムがスタートしました

昨年本学とロシアのモスクワ大学物理学部が締結した覚書に基づく学生の相互派遣プログラムがこのほどスタートし、3月8日から22日まで小田太郎さん(大学院工学研究科機械工学専攻1年次生)が同大学に短期留学しました。本学はモスクワ大と50年以上にわたって交流しており、これまでにも両国の言語を学ぶ学生の相互派遣や学術・文化交流など幅広い分野で交流を深めてきました。今回の覚書は、専門分野での連携を深めようと新たに締結されたものです。小田さんは、モスクワ大のIrina A. Znamenskaya教授と以前から親交のある工学部航空宇宙学科の水書稔治教授のもとで学んでいたことから、参加を希望しました。

滞在中は学生寮に滞在しながら、Znamenskaya教授の研究室に所属する大学院生とともに超音速の物体の周囲で起きている現象を可視化する技術の基礎研究を行いました。最初のうちは英語での専門用語の表現や初めて使用する実験機器の習熟などに戸惑うこともありましたが、夜の空き時間には食堂で論文を読み、モスクワ大の学生に何度も質問しながら慣れていき、今後の研究に必要なデータの収集にも成功しました。「モスクワ大の学生は皆優秀な人たちばかりで、こうした経験を学生のうちにできたことは今後に向けても大きな糧になったと思います。また、あちらの大学では午後6時以降は研究してはならないことになっており、メリハリをつけながら集中して取り組む姿勢も身についたように感じています」と語りました。

水書教授は、「異なる文化を持つ人と共通の課題について研究したことで、学生自身の視野が大きく広がるなど教育的にも大きな効果があり、共同研究など今後の交流にもつながる一歩になったと思います。こうした活動を通じて、ロシアとの連携をさらに深めていきたい」と話しています。

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