土木工学科と大学院工学研究科の学生が地盤工学会関東支部研究発表会で優秀発表賞を受賞

大学院工学研究科建築土木工学専攻1年次生の吉富隆弘さんと工学部土木土木工学科4年次生の池谷真希さん(指導教員=工学部土木工学科・杉山太宏教授)が、11月17日に栃木県宇都宮市で開催された地盤工学会関東支部研究発表会(第13回Geokanto)でそれぞれ優秀発表賞を受賞しました。

吉富さんは、土に力を加えた時に水分が抜けて変形する現象である粘土層の「圧密」を実験と解析により検討。圧密は、水分が抜けながら土が沈下していく第1ステージと、その後に土の組成が変化し沈下する第2ステージに分かれますが、これまでの研究では第1ステージと第2ステージ(2次圧密)の境界線は解明されていません。今回は、2次圧密が始まるタイミングに時間差を生じさせることで実験結果をよく説明できることを明らかにしました。池谷さんは、高速道路脇や山岳部の人工斜面(法面)を緑化し、植物の根が強度を高める斜面安定性向上への効果を定量的に計測する手法を研究。今回の発表では、実際に草を植えた状態の土の強度変化を調べた成果を紹介しました。

吉富さんは、「杉山先生に日ごろから丁寧に指導していただいたことが結果につながりました。土木工学科は、地盤や材料といった基礎から橋や道路といった構造物まで幅広く学んだうえで、研究室に入ってから一つの分野をより深く学べるため、将来仕事をするようになってからも生かせる力が付いたと思っています。これからも常に実社会への適応を意識しながら研究を続けたい」とコメント。池谷さんは、「初めて学会での口頭発表だったので、受賞を聞いた時には本当に驚きました。杉山先生はもちろん、そのほかの先生も分からないことがあった時には気軽に質問できるのがこの学科のよいところだと感じています。学部卒業後は大学院に進学する予定なので、今後も研究を続け、その成果を積極的に発表していきたい」と話しています。

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