先端技術大賞特別賞を受賞した大学院生の中尚義さんが表彰式に出席しました

「第29回 独創性を拓く先端技術大賞」(主催:フジサンケイビジネスアイ、後援:文部科学省、経済産業省、フジテレビジョンほか)で学生部門特別賞に選ばれた大学院総合理工学研究科総合理工学専攻博士課程1年次生の中尚義さんが、7月8日に東京元赤坂の明治記念館で開催された授賞式に出席しました。この賞は、優れた研究成果をあげた理工系の学生や企業の若手研究者、技術者に贈られるものです。

中さんは、昆虫や動物の動きを分析しロボット開発に生かす「トンボの飛翔を規範とした超小型飛翔体の開発」というテーマで応募。工学部機械工学科の橋本巨教授の研究室で20年以上前から取り組んでいるトンボ型ロボットの研究に4年次生のころから携わり、トンボの羽の構造を分析して人工的に作る方法を考案し、実際にロボットを飛び立たせることに成功した成果で受賞しました。

高円宮妃久子殿下の臨席のもとで行われた授与式には、受賞した学生の指導教員や同級生、企業の関係者らが多数出席。阿部博之審査委員長(国立研究開発法人科学技術振興機構顧問)から中さんに賞状が手渡されました。終了後のレセプションには山田清志学長も会場に駆けつけて中さんと橋本教授を祝福。また、高円宮妃殿下に中さんと橋本教授が受賞した研究成果と今後の可能性について説明し、妃殿下も熱心に耳を傾けておられました。

中さんは、「20年以上前から先生が取り組んでこられた成果が評価され、たいへんうれしく思います。他の受賞研究を見ると、いずれも長年にわたって地道に研究を積み重ねてきたものばかりで、独創性を切り開くことは一朝一夕にはできないのだとしみじみ感じました。そうした土台があって初めて、新しい発想を研究に取り込むこともできるのだと思います。これからも、地道な努力を続けながら、アイデアをつかむアンテナをしっかり張っていきたい」と話しています。

また橋本教授は、「この研究を始めた当初は、バイオミメティクスをテーマに研究発表すると笑われることもありました。それが近年では新しい領域として評価されるようになり、また今回の受賞につながったことをうれしく思います。本学では、中君以外にも優秀でやる気のある学生や若手、中堅の研究者が数多く頑張っています。彼らを大学としてよりいっそう支援していくことで、教育研究力が高まっていくことを期待しています」と話しています。

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