学科をこえた教員の連携を図る「工学部研究会」がスタートしています

工学部では今年度から研究力の向上を目指す新たな取り組みとして、「工学部研究会」をスタートさせています。さまざまな研究テーマを学部内から募り、研究会の開催を支援することで、他学部も含め学科をこえた教員同士のネットワークづくりやマッチングをうながし、さらなる研究の活性化につなげることを目的に導入したものです。今年度は、「プラズマの基礎と応用」や「冶金・金属研究会」、「生理活性物質・生体材料研究会」など約10のテーマに関する研究会が発足しています。

このうち2月25日には、「冶金・金属研究会」(代表=材料科学科・宮澤靖幸教授)が講演会を開催。学生や教員約30名が参加しました。最初に神奈川産業技術センターの高木眞一氏が、金属材料技術が日本の将来に果たす役割や産業としての現状、産官学連携の実例や課題について講演。続いて、メンバーの一人で文学部アジア文明学科の山花京子准教授が、古代エジプトにおける金属加工技術を紹介しました。

一方「生理活性物質・生体材料研究会」(代表=応用化学科・毛塚智子准教授)では、3月4日に神奈川大学工学部の岩倉いずみ准教授による講演会「反応遷移状態をみたいと思いませんか? ~5-fs パルス光を用いる遷移状態分光法による反応機構解析~」を実施し、学生や教員約40名が参加しました。当日は、化合物同士が化学反応していく過程を直接観察する手法の一つである「遷移状態分光法」が開発されるまでの歴史や、これまでの研究成果を岩倉准教授が紹介。研究の現状や今後の可能性について活発な意見交換が行われました。

吉田一也工学部長は、「本学にはこれまでも、個々の先生方が自分の関心の高い分野を自由に研究できるといった特徴がありました。今回の取り組みは、同じ分野に興味のある先生方が学部や学科をこえて一緒に勉強会を開く中で、新しい知識の獲得や日常的な研究交流につなげてもらおうとの考えから始めたものです。これからの時代において、社会に貢献できるしっかりとした成果を残すためには、個々の力だけでなく幅広い分野の研究者との連携が不可欠となります。この取り組みを大いに活用し、教員同士が互いに楽しみながら切磋琢磨できる環境をつくっていければ」と話しています。

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