コンピュータ応用工学科

情報理工学部

  • 湘南キャンパス

AIやIoTによる自動化技術に必要不可欠な「コンピュータ」。本学科ではハードウェアとソフトウェアの両方をバランスよく修得します。コンピュータを高度に応用する知識と技術を備え、各種機器やシステムの開発を通じて、より安全・快適・便利な社会の実現に貢献できる人材を育成します。

研究室紹介

浅川研究室

[研究テーマ]
コンピュータ利用教育工学、高齢者支援技術、マイクロコンピュータ応用

幅広くコンピュータ応用技術を研究

研究室で開発したメモリテスト用マイクロプロセッサを使って企業と共同開発したDDR3メモリテスタ

マイクロプロセッサの利用からLSI内部の研究まで、幅広くコンピュータ応用技術に取り組んでいます。コンピュータ利用教育工学分野では、論理的思考を高めるためのプログラミング言語の開発を行っています。高齢者支援技術分野では、要介護者の方の生活プログラムの自動生成アプリケーションの開発や見守り機能を備えた集音器の開発を行っています。また、LSIの分野では、内部構成やテスト手法につて研究を行っています。本研究室では、実用面を重視した研究・開発に取り組み、より複雑化する現代社会の中で、たくましく生き活躍できる人材育成を目指しています。

浅川 毅 教授
博士(工学)
[専門分野]
LSIテスティング、
コンピュータアーキテクチャ
[学歴]
東京都立大学大学院
工学研究科

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稲垣研究室

[研究テーマ]
移動ロボットの新機構・制御システムの開発、メカトロ教育用教材の開発

少子高齢化社会の切り札、
ロボットやAIの活用を研究

グライド推進を利用した省自由度型脚車輪ロボット

少子高齢社会に突入した日本において、ロボットやAIの活用が労働人口の不足を補う切り札となる可能性が大きいと言われています。コンピュータと同様に、ロボットはハードウェアとソフトウェアの両者があって、はじめて成立するものです。一方に問題があれば、良いロボットシステムを構築することはできません。当研究室では、移動ロボットを中心に、環境適応能力と移動効率の双方を満たす機構の設計とその制御システムの開発を行っています。また、近年ではICT技術の活用により、さまざまなアイデアを効率良く具現化できるような各種ツールが開発されています。これをサポートする教材開発等も研究対象の一つです。

稲垣 克彦 教授
博士(工学)
[専門分野]
ロボット工学、
メカトロニクス、
工学教育
[学歴]
法政大学大学院
工学研究科

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稲葉研究室

[研究テーマ]
人とロボットの協働作業系、
操作しやすいパワーアシスト、
生体信号の機械応用

ヒトと機械の新しい関係を探究する

協働作業ロボットのダイレクトティーチングの様子

近い将来、人と一緒に働くロボットや機械が身近になるでしょう。それらは一方的に人から操縦されるものではなく、人と互いに影響しあって動作することが期待されます。重いものを一緒に運んでくれるロボットなら、相手の力加減に応じて人に合わせ、時には人をリードするでしょう。このような動作の手本はもちろん人自身です。人には対象や状況に応じて自身の特性を変化させる適応的な性質があります。そこで、人が機械や道具を利用する際の適応的性質に注目し、それを明らかにして機械システムに利用することで操作がしやすく、人に優しい機械システムの実現を目指しています。

稲葉 毅 教授
博士(工学)
[専門分野]
人間機械制御系、
制御工学

[学歴]
東京工業大学大学院
理工学研究科

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竹村研究室

[研究テーマ]
視線計測技術、音響計測

人間計測技術で画期的なヒューマンインタフェースの実現を

手指に能動的に振動を入力し、伝播した振動を計測することで、3軸の指先接触力の推定を実現

ヒューマンセンシング技術は、自動車・ロボットなどの自動化が進む未来において、知的かつ安全なシステムを実現する上で必要不可欠なものです。竹村研究室では、その中でも視線や関節角度など人の動作を計測する技術に取り組んでいます。視線計測の分野では角膜表面に反射した画像を抽出する技術や偏光カメラを用いた注視点推定などに力を入れています。また、音響計測の分野では、身体に能動的に振動を入力することで、関節角度や力の計測を行っています。学生は、国際会議に積極的に参加し、英語で成果発表を行っています。先進的な計測技術を創造し、次世代のヒューマンインタフェースの実現を共に目指しましょう!

竹村 憲太郎 教授
博士(工学)
[専門分野]
知覚情報処理、
ヒューマンインタフェース

[学歴]
奈良先端科学技術
大学院大学
情報科学研究科

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譚 研究室

[研究テーマ]
ロボットの最短路計画、移動目標の捜索アルゴリズム、平面的グラフの伸展因

高速情報処理アルゴリズムの
開発

平面的グラフ(ネットワーク)における2点間の距離とユークリッド距離との比例数の研究シーン

高校で幾何学を苦手とする人は多いでしょう。コンピュータも幾何が苦手です。しかし、幾何的な対象を扱う情報処理の分野は数多くあり、例えば、3DCG、画像処理、VLSI 設計、ロボティックス、パターン認識などが挙げられます。幾何学的な問題をいかに効率よく処理するかが私の研究テーマです。具体的に、順序付き対象物を巡回する最短路を求めるアルゴリズムや未知の移動対象を捜索する方法などについて研究しています。これらの研究成果はロボット経路計画や自動化工場等に応用できます。

譚 学厚 教授
博士(工学)
[専門分野]
アルゴリズムとデータ構造、
計算幾何

[学歴]
名古屋大学大学院
工学研究科

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慎 研究室

[研究テーマ]
情報セキュリティ技術、
プライバシー保護技術、
データサイエンス

知識や情報処理による価値創造
およびそれを守る技術と戦略

ビックデータの分析と、そのデータを守るシステム研究

Web、スマートフォン、IoTなどから、実世界を反映する大容量のデータが爆発的に急増しています。そして、そのデータを用いて新たな価値を生み出す、ビックデータやAI技術が注目されています。それに従いデータ解析に関する研究が広がり、パーソナライゼーションなど、情報の効率的な利用方法の重要性がますます高まっています。一方で、情報のディジタル化と集中管理に伴い、個人情報の漏えいや保護に対するさまざまな問題も起こっているのが現状です。今の情報システムは、情報セキュリティを抜きには成り立ちません。データの効率的な利用と、それを守るための技術、管理手法とその教育システムの開発を目指しています。 

慎 祥揆 准教授
博士(工学)
[専門分野]
情報セキュリティ、
プライバシー保護技術、
データサイエンス、
eラーニング

[学歴]
慶応義塾大学大学院
理工学研究科

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村松研究室

[研究テーマ]
知能ロボット、知能システム

人とロボットが共存する社会の
実現を目指して

観測情報から認識した状況に応じて自律的に行動できる知能ロボットや知能システムを研究している

ロボットは今後、産業分野のみならず医療福祉、農業、土木建築などあらゆる分野に加速度的に進出すると考えています。このような未来の社会では、ロボットは私たち人間のパートナーとして身の回りで協働することが当たり前となっているでしょう。このような来るべき社会の実現に向けて「人と共存可能なロボットの実現」をテーマに近年は、人間のように環境を認識して行動できる自動走行ロボットや料理ロボット、畑そのものに知能を持たせて自ら行動できる知能化畑や農業ロボット、VR(バーチャルリアリティ)技術を活用した遠隔操作型ロボットや作業支援システムなど幅広い知能ロボット、知能システムの研究開発に取り組んでいます。

村松 聡 准教授
博士(工学)
[専門分野]
ロボット工学、
知能情報処理

[学歴]
電気通信大学大学院
情報システム学研究科

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立崎研究室

[研究テーマ]
ナノプローブ・ナノ顕微技術、
先端光計測

デバイス・機能性材料のための
計測技術開発と物質理解

自作の制御プログラムを組み込んだ自作装置で、ナノスケール分光計測の実験を行っている

先端デバイスや機能性材料は情報化社会に不可欠です。現在では、スマートフォンや家電からネットワーク網に至るまで、高度に制御された材料をナノメートル精度で緻密に組み上げたデバイスや材料が利用されています。そして、それらの維持・発展のために、デバイスや材料の研究開発を担う応用科学の進歩が求められています。これらのデバイスや材料は物質の物理・化学的特徴を生かすことで実現されているため、応用科学は先端的計測技術によって支えられていると言えます。社会へのインパクトが大きい応用科学を支え、その発展を駆動するために、物性を精密に計測し、精密に制御するための研究開発を行っています。

立崎 武弘 講師
博士(工学)
[専門分野]
薄膜・表面界面、
光物性物理学、
超高速・顕微分光

[学歴]
北海道大学工学研究科
応用物理学専攻

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土屋研究室

[研究テーマ]
機械学習によるLSIの評価品質の向上、参加型授業を促進する教育支援システム、FPGAによる並列演算システム

情報化や自動化を支える縁の下の力持ちをさらに支える技術開発

明実際の工場でも使用されているLSIテスタを活用し、LSIの評価品質向上に関する研究を行っている

 

近年、情報化や自動化が進み、私たちの暮らしは更なる進化を遂げています。この実現のためには、大規模なICチップであるLSIの活用が必要不可欠となっています。また、LSIは信頼性を確保するために、生産時に動作確認をはじめとした評価が行われています。そこで、LSIの高い信頼性を実現するアプローチとして、LSIの評価品質を向上する手法の開発に取り組んでいます。また、プログラムにより回路を構築可能なLSIであるFPGAが持つ、柔軟性や並列処理容易性を活用し、機械学習や並列計算をはじめとした技術を融合させたシステムの開発を行っています。縁の下の力持ちをさらに下から支える存在として、力を尽くします。

土屋 秀和 講師
博士(工学)
[専門分野]
LSIの設計および評価、
リコンフィギャラブル
LSIの活用、

コンピュータを活用した
教育システ

[学歴]
東海大学連合大学院
理工学研究科

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中村研究室

[研究テーマ]
システムの信頼度評価、システムの最適設計、最適配置問題の求解アルゴリズム

システムの安定的な稼働を保証する効率的なアルゴリズムの開発

コンポーネントがある領域内で一定範囲に集中して故障するとシステム故障となるシステムモデル

現代社会には私たちの社会や暮らしを支えている多くのシステムがあり、これらのシステムが故障した場合には私たちの生活に甚大な被害をもたらします。そのため、システムが期待通りに動作し続けられる性質である信頼性の確保は重要な課題となっています。システムの安定的な稼働を保証するため、現実のシステムをシステムモデルとして表現し、性能評価や信頼度向上を目指した最適設計問題に取り組んでいます。コンピュータの処理速度が向上したとはいえ、システム規模が大きくなると現実的な時間では結果を得ることができない問題が数多く存在します。そこで、問題特有の性質や構造を活用した効率的なアルゴリズムの開発を行っています。

中村 太信 助教
博士(工学)
[専門分野]
信頼性工学、
オペレーションズ・リサーチ

[学歴]
首都大学東京大学院
システムデザイン研究科

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4年間の学び(カリキュラム)
取得可能な免許・資格

《 教職・司書課程 》
● 高等学校教諭一種免許状(工業)
● 司書・司書教諭

《 資格取得に有利 》
基本情報技術者/応用情報技術者/エンベデッドシステムスペシャリスト試験など

卒業後の進路

夢ナビ×東海大学

情報理工学部コンピュータ応用工学科 中村先生による「安心・安全な社会の実現を「確率」を使って考える」のミニ授業です。下記URLからご覧ください。
https://douga.yumenavi.info/Lecture/PublishDetail/2021000689?back=

コンピュータ応用工学科ニュース

コンピュータ応用工学科の特色

ソフトとハード両面の知識

現在、あらゆるシステムにハードウェアとしてコンピュータが組み込まれ、システムを開発するためには、必然的にソフトウェアの開発も必須となっており、両分野の知識が必要となっております。マイクロコンピュータをはじめとした、コンピュータを活用したものづくりを通して、ソフトウェアとハードウェア両面の知識を習得します。さらに、両分野の垣根を意識することなく開発するスキルを習得します。


高度な実装力

実験・実習科目を多数設けており、教室で学んだ理論を実験室で体験することで、基礎から段階的に技術力を身につけられます。コンピュータシステムやロボットは、日本の産業を支える基幹技術であるだけでなく、ハードウェアとソフトウェアを習得する上で、大変効果的な教材でもあります。ものづくりやロボット製作を通して、実装する喜びとともに高度な実装力を習得します。


システムを生み出す創造力

高機能なシステムを実現するには、各要素の性能向上を目指す要素技術だけではなく、多数の要素を組み合わせて効率性・安全性の高いシステムを設計・構築するシステムインテグレーション技術(SI技術)も重要となります。当学科では、各種講義科目で学んだ内容をもとに、数多くの実験・実習や卒業研究を通じて、さまざまなシステム開発を実践的に体現し、SI技術の素養を身につけます。

東海大学ならではの教育システム