医学部を知る1 良医

東海大学医学部の教育テーマとして「良医の育成」を掲げています。では、どのような医師が「良医」と言えるのでしょうか?このページでは学生の皆さんに、それぞれのお考えを伺いました。

今回対談した学生

医学部5年 長原 望さん
医学部2年 鷹取 直希さん
医学部2年 藤井 えりささん

2008年4月現在

THEME 1 独自文化が生んだ「医の原点」を見つめるワークショップ

-まず初めに、皆さんが医師を志したきっかけを教えてください。

鷹取さん
私は小学校から柔道をやっていて、怪我をして病院にかかる事が多くありました。そして高校の時に祖母が亡くなり、身近な人の死にふれ、「怪我は治るのに、人は何故亡くなるのか」という事について真剣に考えるようになりました。それが医学に興味を持ったきっかけです。
藤井さん
私は小学校の時からキリスト教系の学校に通っていたのですが、、学校生活や日々の礼拝を通じて「自分がいかに他人の支えの中で生きているか」という事を感じるようになりました。そして高校生になって進路を決める際に「どうすれば自分は社会に貢献できるのか」について考え、医師という職業を志しました
鷹取さん
藤井さんと近いのですが、私もクリスチャンとして生きてきた中で「将来は人のためになる仕事がしたい」と考えていました。父が医師だったため、子どもの頃から困っている方が身近にいる環境で育ち、医師というものが人間を肉体的にも精神的にも助けられる職業であることを感じながら育ちました。そして人の役に立つ仕事として、私も医師という生き方を選びました。

-東海大学医学部には「良医」とは何かを考えるワークショップがありますが、 それはどのようなものですか?

ワークショップとは

1年次の最後に3日間の研修会として行われるワークショップです。学生たちは5、6人づつ1組に分かれ、それぞれに4~6年の在学生によるサポートスタッフや教員が加わり、1つのグループとします。そのグループ単位で「良医とは何か」をディスカッションしていきます。最初は自己紹介の意味も込めて、今までの人生で一番印象に残った出来事を各自が絵に描き、お互いのエピソードを紹介し合います。皆さん、毎回様々な色を使ってあざやかな作品を描いてくれます。

藤井さん
絵を描くと聞いて最初は戸惑いましたが、それが場を和ませ、お互いを知るための良いきっかけになりました。そこから「良医とは何か」「何が重要か」というテーマを掘り下げて、具体的なシーンなどを想定しながら各自が考え、話し合っていくのです。
長原さん
私は2008年3月のワークショップにサポートスタッフとして参加しました。グループ内で自分があまりしゃべり過ぎないように注意しながら、1年生の話し合いがスムーズに進むように手伝います。議論が行き詰った時に「こういう考え方をしてみたら?」というような助言や提案を行います。

-ワークショップに参加した感想を聞かせてください。

鷹取さん
今回ワークショップに参加して、初心に帰ることができました。患者さんの立場から見た医師とはどんな存在なのか、そして自分が医学に興味を抱いた原点の気持ちを思い出すことができました。
長原さん
私が1年生で研修に参加した時も、最初は皆「何をするんだろう」といった半信半疑の状態でした。ところがワークショップを終えた時には、誰もが「2年になったら自分はこうしていこう」という意欲でいっぱいになり、活き活きとした顔つきに変わっていたのを憶えています。

THEME 2 良医とは何か?「変わる定義」と「変わらぬ本質」

-実際にワークショップを経験して、皆さんは「良医」についてどのように考えるようになりましたか?

鷹取さん
良医には、自分自身で考えることのできる「応用力」、そして実行の基盤としての「技術力」が必要なのだと感じました。以前、柔道で怪我をして病院を訪れた時、親身になって診察してくださった先生に深い信頼の念を抱きました。それ以来、医師にとって患者さんとの「コミュニケーション能力」もとても重要な資質だと思っています。
藤井さん
ワークショップで、私たちのグループの結論は、「思いやりの心」という言葉が挙がりました。これに加え医学とは学び終わることなく、日々研究を積み上げていかねばならない分野ですから、しっかりとした「基礎力」に加えて、新しい事に挑戦する「探究心」、そうして学んだことを活かす「応用力」も重要だと私自身は考えています。
長原さん
「良医」とは、一言では言えないものだと思いますが、常に「良医とは何か」を考えることで、「自分の中でこれだけは譲れない」というものを持つ事が大切だと思います。一方で、患者さんの気持ちに直に触れることで変わっていく部分もあり、今は自分が患者さんに何を提供できるかを常に考えることができる事が良医の条件なのだと思っています。

-最後に、これから医師を目指す皆さんへのメッセージとして、東海大学医学部への想いを一言ずつ聞かせてください。

鷹取さん
先生方や医療スタッフの方から実際の話を身近に聞ける点がすごくいいですね。勉強は大変だと思いますが、皆さんもがんばってください。
藤井さん
教育計画部のみなさんを初めとして、先生方も時間を作って親身に話をしてくださるので、医学を学ぶのにとても良い環境だと思います。周囲の皆さんが応援してくれることを感じる温かい医学部です。
長原さん
先生と学生の距離が本当に近いと感じます。教授の先生でも声がけしやすく、また先生方からも気さくに話しかけてきてくださいます。勉強の事だけでなく、悩みがあればいつでも学生を受け入れてくださって…。それから、同級生には編入生の方が多く、普通に高校から進学して来た学生よりもモチベーションがとても高いんです。それは社会経験を積んでいるからだと思うのですが、皆さん勉強も行動も積極的なので、刺激を受けることがたくさんあります。

-ありがとうございました。皆さんがんばってください。

WRITEUP

学生の皆さんの「やる気」もしっかりフォローしながら、将来目指すべき医師像を考え、語り合う。こうした取り組みをカリキュラムに取り込んだ背景には、東海大学医学部の人を大切にする文化があります。 本当に大切なことは何かを見失わずに、正しい診断と正しい治療ができる実力を身につけることで、社会に貢献できる「良医」を育てるのが東海大学医学部の使命です。

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