医学部と健康科学部が合同で「デンマーク医療福祉研修」を実施しました

医学部では2月18日から2月27日まで健康科学部と合同で、「デンマーク医療福祉研修」を実施しました。この研修は、国際的視野を持った専門職の育成を目指す教育の一環として毎年実施しているものです。今回は、医学部から7名、健康科学部看護学科から6名、同社会福祉学科から5名の計18名が参加。ヴェズベックにある東海大学ヨーロッパ学術センターを拠点に医療・福祉施設を視察したほか、講義や演習などを通じて現地の学生と交流しました。

研修初日の20日には3学科の共通プログラムとして、コペンハーゲン大学で「デンマークの医療福祉分野のIT利用の現状と課題」について、またデンマーク家庭医協会で「デンマーク家庭医療制度、プライマリーケア」に関する講演を聴講。21日と22日には学科別に分かれ、医学部の学生たちはデンマーク王立病院の整形外科を見学して現地の医学生と意見交換したほか、バイオテクノロジーに関する研究を行っているセラムインスティテュートや家庭医クリニックなどを視察しました。後半は再び3学科が合同で、「デンマークがん協会」「コペンハーゲンがんと健康センター」「シェルソー介護センター」などを訪問しました。

「家庭医クリニックの外来見学が印象に残った」と話すのは、3年次生の市原真里子さん。「医師が確かな診察技術を持ち、患者が相談をしやすい環境を保っている一方で、予約がないと診察を受けられないという課題があることも学びました」と振り返ります。「今後は日本でも、診療所などの医師がデンマークの家庭医のような役割を担う必要性が高まると考えられます。研修に参加したことで、『各診療科の知識を幅広く学び、将来はさまざまな領域の疾患を正確に判断できるような医師になる』という目標が明確になりました」と意欲をみせていました。

指導にあたった亀谷美恵准教授は、「3学科共通プログラムではデンマークの医療・福祉の概要や特徴を、また2日間の医学部独自のプログラムでは、医学教育施設、研究機関、病院、家庭医などを訪問し、デンマークが誇る研究システムと医療システムについて学ぶことができました。研究・臨床の両面で日本と比較するチャンスに恵まれ、大きな刺激になったと思います。この研修をぜひ今後の勉学に生かしてほしい」と話しています。

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