医学部看護学科の庄村雅子准教授らの研究成果がオンラインジャーナルに掲載されました

医学部看護学科の庄村雅子准教授らの研究「模擬患者参加型事例演習に協力した地域住民の経験」が、4月20日配信のオンラインジャーナル『Journal of Nursing Education and Practice』(Canada)(https://doi.org/10.5430/jnep.v8n9p55)に掲載されました。

本研究は、成人看護学領域における模擬患者(Simulated Patients=SP)参加型演習を充実・発展させるため、事前の準備や調整といった教員の役割を検討することを目的として実施したものです。SPを務めた60~70歳代の地域住民12名に、SPを通じて感じたことや得たこと、本演習に関する教員への要望についてインタビュー。その結果を質的帰納的に分析し、SPしての経験が、「SPとしての困惑」「看護学生への願い」「SP教育改善のための取り組み」「自分自身の励みや成長」の4つに統合されるという結果を得ました。

庄村准教授は、「患者役としての対応を覚える大変さや緊張など、SPを担当する際には少なからず困惑があることがわかりました。一方で、将来、自分や家族を支援するかもしれない看護師の教育に貢献していることに誇らしさを感じ、また、学生の真剣な学習態度やSP仲間とのつながりに励まされて活力を得るなど、自分自身のやりがいや成長につながるとの意見も数多くありました。それが、『地域住民がSPとして事例演習に参加する』ことの意義であり、SPを継続する理由になっていると考えられます。引き続き地域の皆さんにご協力いただき、教育や研究に尽力していきたい」と話しています。