夏季デフリンピック競技大会で茨選手が自己最多となる6個のメダルを獲得しました

7月18日から30日までトルコ・サムスンで開催された「第23回夏季デフリンピック競技大会(※)」の水泳8種目に湘南キャンパスの水泳部に所属する茨隆太郎選手(大学院体育学研究科2年次生)が出場。男子200m個人メドレー、男子4×200m自由形リレー、男子4×100mメドレーで銀メダルを、男子400m個人メドレー、混合4×100mメドレー、男子4×100m自由形リレーで銅メダルを獲得し、計6種目で入賞しました。茨選手は同大会3度目の出場で、前回大会(2013年ブルガリア・ソフィア大会)のメダル獲得数5個を上回る結果を残しました。

2009年の台湾・台北大会、2013年のブルガリア・ソフィア大会に続いて、3大会連続での出場となった茨選手は、今大会の水泳に出場する選手の中では最年長でした。「初めて出場する選手が多いので、『日本で泳ぐときと同じようにやればいい』と声をかけました。選手は皆この大会のためにやってきたので、いつも通り頑張れば結果はついてくると思った」と振り返ります。初出場の選手らも奮起し、日本チームは水泳で金メダル3個、銀メダル7個、銅メダル5個と、計15個のメダルを獲得。茨選手も8種目に出場し、自己最多となる6個のメダルを胸に帰国しました。

茨選手は、「目標としていた金メダルに届かなかった悔しさもあるけれど、前回大会より多くのメダルが取れてうれしかった。また、仲間や指導者に支えられ競技を続けてきたからこそ、結果を残すことができたと思っています」と感謝の思いを口にしました。また、「今大会は23年間の集大成として臨み全力を出し切ったので、今後競技を続けていくかどうかはまだ決めていません。ただ、どちらにせよ、日本のデフリンピックを取り巻く環境を改善する手伝いができればと考えています。仕事と両立しながら競技を続けている人もいれば、職場の理解を得られず引退してしまう人もいる。障害を持つ子どもたちが、私たちの活躍を見て『自分たちにもできる』と思ってもらえるよう、選手たちをサポートしていきたい」と充実の表情で語りました。

※デフリンピックとは、4年に一度世界規模で開催される聴覚障害者のための総合スポーツ競技大会。「ろう者(Deaf)」と「オリンピック(Olympics)」を掛け合わせた名称で、「ろう者のオリンピック」として位置づけられており、オリンピックと同様に夏季大会と冬季大会が2年ごとに世界各地で実施されています。

写真提供=一般財団法人全日本ろうあ連盟

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