林良平講師が行動経済学会でポスター報告奨励賞を受賞しました

政治経済学部経済学科の林良平講師が、昨年12月9、10日に同志社大学今出川キャンパス良心館で開催された行動経済学会第11回大会で「ポスター報告奨励賞(一般部門)」を受賞しました。同学会では、2010年大会より行動経済学研究の発展と若手研究者の育成・顕彰を目的として「行動経済学会奨励賞」を設け、17 年大会からはポスター報告も対象として「行動経済学会ポスター報告奨励賞(一般部門)」と「行動経済学会ポスター報告奨励賞(学部生部門)」を表彰しています。

一般部門18件の中からポスター報告奨励賞に選ばれた林講師の報告テーマは「認知的持久力の国際比較」です。筆記試験で冒頭に出題される問題と最後に出題される問題では、正答率が異なることを利用して、認知的持久力を測定しました。データは、OECD(経済協力開発機構)が世界65の国と地域で51万人の高校生を対象に実施した「学習到達度調査(PISA/Programme for International Student Assessment)」の2012年の結果のうち、40カ国分のデータを用いました。PISAは問題の出題順を替えて13種類の問題冊子をつくり、それぞれほぼ同数の高校生を対象に実施しているため、今回の分析に適しています。認知的持久力の性差、生まれ月差、国や地域差を比較し、経済変数との相関関係を明らかにしました。

林講師は、「今回の研究にはまだまだ改善点が多くありますが、PISAテストの個票データを用いて認知的持久力を測定するという新しい方法を示したことで、共同研究のお誘いもいただいたので、これからさらに研究を深めていきたい」と語りました。

なお、授賞式は次期大会で行われる予定です。

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