乾電池だけを使って世界最長距離の有人飛行を目指す「エボルタチャレンジ2016」の説明会を開催しました

東海大学では9月26日に湘南キャンパスで、パナソニック株式会社の単3乾電池「エボルタ」を動力に使って世界最長距離の有人飛行を行い、ギネス世界記録を目指す「エボルタチャレンジ2016」の記者説明会を開催しました。このプロジェクトは、本学のチャレンジセンター「ライトパワープロジェクト」人力飛行機チーム(TUMPA)が製作した機体で滋賀県の琵琶湖で10km以上飛行し、「一次電池(乾電池)で固定翼飛行機が飛んだ最長距離」のギネス世界記録の取得を目指す取り組みです。ライトパワープロジェクトの人力飛行機チームはこれまで、毎年夏に開催される鳥人間コンテストへの出場を目指して活動を続けており、今年設立40周年を迎えるチームの節目での新たなチャレンジとなります。

記者会見には60名をこえる雑誌や新聞の記者、テレビクルーが出席。パナソニックからはアプライアンス社の黒木友揮氏(コンシューマーマーケティング・ジャパン本部)が、パナソニックが乾電池エボルタを提供し、TUMPAが機体の設計と製作・当日の飛行を担当することをはじめ今回のプロジェクトの概要を説明しました。その後、TUMPAチームリーダーの東海林聡史さん(工学部動力機械工学科3年)と、機体の設計とパイロットを担当する鷹栖啓将さん(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻3年次生)も登壇。黒木氏とのトークセッション形式で、機体はTUMPAが長年にわたって開発を手がけ、操縦安定性の高い「低翼機」というスタイルであることや、翼幅約2.6m、全長約7.1mであるといった概要を説明していきました。

最後には、学生にエボルタのマスコットキャラクター「エボルタくん」も加わって完成した機体の前で記念撮影も行いました。学生たちは、「今日機体を多くの方に披露できたことで、”よりいっそうがんばろう”という気持ちが沸いてきました。チームの節目の年にチャレンジさせてもらえるのはとても光栄なこと。かならずやり遂げてみせます」(東海林さん)、「10月からは本格的なテスト飛行も始まります。ここからが一番大切なところ。難しいチャレンジになることはわかっていますが、必ず成功させるため、あと1カ月しっかり気持ちを引き締めて力を尽くします」(鷹栖さん)と決意を語っていました。

学生たちを指導する池田知行講師(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻)は、「設計の考え方の違いなど多くの困難を乗り越え、学生たちは現時点でできる限りの最高の機体を作ってくれたと思います。このチャレンジは、仲間と協力しながらやり遂げる力や課題を乗り越える力など企業で求められる多くのことを学ぶ舞台にもなっています。これからはテストフライトを重ねて細かい点を修正し、学生とともに目標であるギネス世界記録を達成してみせます」と語っています。

なおチャレンジ本番は、11月3日の午前6時30分ころから滋賀県琵琶湖の彦根港から、琵琶湖大橋付近までのコースで行われる予定です(雨天の場合は6日に順延)。誰も踏み入れたことのない記録への挑戦に、ぜひご声援ください。

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