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高度情報技術社会の進展に伴い、ますます多様化の様相を強める今日の芸術分野では、領域の境界は極めて希薄になりつつある。最新の情報や高度な技術を積極的に取り込み、境界の壁を取り除くことで新たな表現世界や研究手法が誕生するなど、各分野の美意識や価値観に大きな変革が求められている。
芸術学研究科造型芸術専攻は、美術学分野とデザイン学分野の二軸で構成されているが、これまでどちらかといえば、美術学・デザイン学両分野における個別の理論研究に重点が置かれてきた枠組みを見直し、2003年度より大幅なカリキュラムの改訂を図った。
美術学分野では、作品の実作を主体とする制作研究と美学・美術史を主体とする理論研究とに概ね区分されるが、いずれも、各専門領域における修士論文または制作を中心とした研究に関する個別の研究指導科目(美術学研究、美術学研究演習)を中心として、それぞれの研究課題に直接的に関連する領域研究科目(美術史研究、絵画制作研究、彫刻制作研究)や、これと並列しての複数の多様な美術学専門科目の履修選択が可能となっている。
デザイン学分野では、美術学分野と同様の枠組みのもとで、修士論文または設計・制作を中心とした研究に関する個別の研究指導科目(デザイン学研究、デザイン学研究演習)を中心に、それぞれの研究課題に直接的に関連する広汎なデザイン各領域研究科目(ビジュアルデザイン、プロダクトデザイン、エンターテイメントデザイン、デザイン造形)や、他の学問領域との関連性を視野に入れた複数のデザイン理論科目の履修選択が可能となっている。
さらに、このような専門分野別科目構成だけでなく、美術とデザインの境界領域の研究課題にも積極的に取り組めるように、両分野共通の造形芸術特講科目も複数設定されている。こうした独自のカリキュラム構成の相乗効果により、双方の学生同士が合同で討議し研究発表する機会や、また、クロスオーバーな思考による先端的な創作研究や学際的な理論研究への積極的な取り組みが、これまで以上に活発かつ大胆に展開されることであろう。
このように本研究科の造型芸術専攻は、人々に美的な感動をもたらす〈表現者〉は勿論のこと、鋭い視点から新たな研究領域を開拓する〈研究者〉、芸術文化の広汎な振興を企てる〈指導者〉、創造性に富んだ次世代の育成を図る〈教育者〉など、それぞれが現代社会で指導的な役割が担えるような、新しいタイプのスペシャリストの育成を目指している。
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