本研究科博士課程は、日進月歩の科学の進歩や膨大な研究にもとづく大量の情報の集積と共有という21世紀の科学に対応した研究体制を整えるべく、1980年度に設置された5専攻(形態系、機能系、環境生態系の基礎系と内科系、外科系の臨床系)を2005年度より先端医科学専攻の一つにまとめ、さらには研究重視のカリキュラムへと改変しております。また、2009年度から専門医資格取得のための臨床研修と、研究を主体とした博士課程修学を並行して行えるよう、「臨床研修/大学院」コースを導入しました。夕方・夜間、あるいは土曜日の授業、ネット教材利用の学習機会を設け、東海大学医学部付属病院での勤務を続けながら、大学院生としての教育・研究活動を実践できる環境が整っています。
従来の閉鎖的な医局・講座制は、しばしば自由闊達な研究活動の足かせとなり、本研究科においてもさまざまな局面において沈滞化が否めない状況となりつつありました。医学部では2003年度に、開かれた教育・研究・診療体制の構築を目指して医局・講座制の廃止という組織改革を行いました。本研究科においてもこの組織改革に呼応し、また2002年度に文部科学省より選定された、21世紀COE(center of excellence)プログラムの研究教育拠点として要請されている世界最高水準レベルの研究・教育を実現すべく、博士課程の改組改編を検討、組織的改革を2005年度から実施いたしました。すなわち、診療分野、履修分野にとらわれることなく研究指導教員を選択しうる、一専攻制(先端医科学専攻)の導入です。それにより、大学院学生は一つの専門分野に偏ることなく、診療・基礎の壁を学術的にも体制的にも打破した、自由な研究が保証されることとなりました。
また、カリキュラムについては、既存の分野の枠組みを超えて、柔軟で自由度の高い履修を目指し、また臨床家であっても基礎的な分野を効率的に学べるようになっております。たとえば、「データ解析論」「研究プランニング論」の科目の設置、医科学研究における基本的な知識の習得が可能な選択科目各群に講義・演習・実習の各クラスの設置、英語論文の作成法や国際学会での英語によるプレゼンテーション法を学ぶ「実践科学英語」の設置などです。新体制の博士課程では、人類福祉を最終的な目標として、倫理的視野と、先進的かつ高度な学問的洞察力を備えた人材の育成に取り組んでおります。
この取り組みが対外的にも高く評価され、2008年度より文部科学省「大学院教育改革支援プログラム」からの支援を受けるに至っています。
また、本医学研究科では医学以外の専門分野を医学研究の発展に役立てうる人材、および国際医療計画の立案・実行をなしうる人材の養成などを目的として、1995年に医科学専攻修士課程を設置しています。この修士課程では、文系から理系までの幅広い学部卒業者を受け入れ、学部教育で習得した知識と医学関連分野とを融合させて、学際領域研究ならびに国際医療協力などの専門家を養成する体制が整っておりますので、修士課程修了後には、幅広い分野への人的進出を期待しています。
本研究科では医学および生命科学分野の研究者、および研究マインドを持った専門医、さらには医学・生命科学の研究にさまざまな役割で関与する職業人を養成する。今日、グローバル・スタンダードを満たす医学・生命科学の研究には多彩な知識の有機的な統合を必要とするため、本専攻では医学・看護学・薬学・理工学のみならず、人文社会学を背景とする学生も対象とし、その学歴に応じて修士課程、博士課程を通じて学際的教養を育む。
研究室での研究指導に加え、選択科目を通じて個々に必要な基礎的教養を育むとともに、必須科目のゼミ・ケーススタディ等を通じて学生間の異分野交流を図る。
必須科目として修得すべきものには科学英語、生物統計学、分子遺伝学のほか、医療および医学研究倫理を含む。医師の場合、社会のニーズに応えるべく臨床上の専門知識および技能を修得し専門医等の資格を取得することを積極的に推奨する。研究者を目指す学生に対しては、海外連携大学院への留学を積極的に推奨し、グローバルに活躍できる人材を養成する。
医学、生命科学ならびに必要とされる境界領域の深い知識があること
研究者、専門家、職業人として、研究成果を社会に還元するための良識と科学・生命・医療に関する倫理観を有すること
行われた研究が、指導教員の指導のもと自身の力で遂行されたものであること
修士論文審査は修士論文の提出と修士課程修了論文発表会における研究成果発表よりなり、その評価は指導教員を除く大学院修士課程教員(M○合教員)よりなされる。
合格とする評価が全体の2/3以上の場合に修士の学位授与「可」とする。
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