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教育研究上の理念・目的は、高い専門性と強い研究志向を持ち、医学・生命科学ならびに必要とされる境界領域において、さまざまな役割を担う専門家、職業人を養成することである。さらに、臨床医学に具体的に還元する研究テーマを進んで作り上げていくことも大きな使命と考える。
基礎段階の研究デザイン・立案ができ、現代の医学に関する基礎的教養と必要な研究方法を身に付け、かつ生命倫理・科学研究倫理に関する健全な見解、グローバルな語学力を兼ね備えた人材を養成する。人文系出身者が医学領域で活躍できるフィールドを開拓することも重点課題とする。
医学研究科医科学専攻は、医学研究科の中にあって修士の養成を目標としたプログラムであり、日本国内では極めて数少ない専攻の一つです。
医学研究科には4年制の博士課程が設置されていますが、この博士課程に入学するには修士修了またはそれ同等の学歴が要求されます。したがって医学部・歯学部・獣医学部卒業生にとっては都合のよいシステムですが、4年制大学卒業生にとっては修士→博士課程の一貫教育システムが存在しないことになります。そこで本学では医科学専攻(修士課程)を設置しました。
医科学修士課程の教育方針はこのような成立過程から考えると、大きく二つに分けることができます。一つは大学院医学研究科博士課程への進学を前提とした教育方針であり、他方は医学分野以外の教育を受けた者のうち、医学分野での専門知識および技術を身につけ専門職につきたいと考える学生のための教育方針です。前者を希望する学生には医学分野以外の教育を受けた者に対する基礎的な医学教育であり、そのねらいは後に医学研究科博士課程に入学するための専門知識の充実にあります。そのような目的のために人体構造機能学・病理学・感染症学・臨床医学など医学部教育と共通する教育内容を多数準備しており、学生は自由に自分の目的に合った科目を選択出来るように準備されています。もちろん、分子細胞生物学・免疫学・医学情報学など基礎に力点を置いた科目も準備され、このような科目を履修することによって、土台となる医学知識を獲得し修士課程修了時には医学研究科博士課程へ進学し医学研究者への道を進むことができるような方針が立てられています。
また、この課程では修士課程修了後、高度専門職として社会に出る学生のための教育も準備されています。前述のように医学の専門知識は当然のことながら、他方で分子細胞生物学・免疫学・医学情報学・社会医学・国際医療学・分子生体制御学および精神保健学などの科目が準備されています。専門職に必要な知識と実技を身につけるため学生はこれらの科目を選択し、分子細胞生物学あるいは国際医療学などの道を求めて社会に出た場合には十分な貢献ができるよう、教育プログラムが作られています。
本医科学修士課程には16年間の教育課程を終了した者であればその出身が文系であれ、社会学系であれ、また理系であれ受験することができます。本科の教育方針は、そのような多岐に渡る分野の学生を指導することによって、医師とは立場を異にする方々が医学分野の研究、および実社会で医学に係る実務において活躍する機会を切り拓くものです。したがって本医科学修士課程は、医学分野とそれ以外の分野の橋渡しをする役割を担う、ともいえましょう。
医科学修士課程の中に貫かれている教育方針は下の図に示す分野に対応できる人材を育成することにあります。
本専攻は医学部以外の学部卒業者を主たる対象とし、2つのタイプの人材育成を教育目標としています。ひとつは、専門分野を医学研究の発展に活かせる、あるいはそれを実行できる学際的な人材育成であり、基本的に博士課程に進学することを前提として考えています。もう一つは、実社会で医学・医療関係の実務を行う人材育成です。後者では、これまでの人材育成に加え、わが国での弱点といわれる各種の倫理委員会・研究審査委員会あるいは臨床研究のデザインと遂行の場で活躍できる人文社会系の背景をもつ学生を社会人も含めて積極的に発掘し、育成指導を行います。双方において、博士課程よりも基礎段階ではあるものの、研究デザイン、立案を行うことができ、分子遺伝学ならびに分子生物学、生物統計学といった現在の医学領域での進展を反映した基礎的素養を持つと共にそれらを反映した研究方法を身につけ、かつ医療倫理・科学倫理の見識、科学英語力、英会話力を兼ね備えた人材を組織的に養成します。
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