塩見 佳也/シオミ ヨシナリ

Yoshinari Shiomi

准教授

学位:
法学修士

主要授業担当科目

  • 日本国憲法
  • 基礎教養科目
  • 発展教養科目
  • 構造と変化
  • テクノロジーと社会
  • 社会を見る眼

専門分野

  • 憲法学・行政法学(公法学)
  • 法理学
  • 生命倫理学

研究内容

私はこれまで、一九世紀後半からワイマール共和国の崩壊を経てナチス成立に至るドイツの憲法・行政法を研究してきました。①法律と行政立法(政省令等)との区別の相対化のなかでの法的判断、②憲法秩序が成立した後、憲法成立以前から存続する歴史的制度(教会・大学)や民法などの法制度の憲法秩序内への構造化という観点で、公法学者カール・シュミットの法理論を研究してきました。

 人間の知識及び情報の不完全性という制約のもとで、変革期には増大してゆく科学技術的不確実性の制御に必要なルールをあらかじめ設定できないため、制度と現実の距離が著しく乖離し、法解釈は不確実な状況に直面します。現在私は、このような状況での、行政立法、特に、政令省令(法規命令)みならず、告示通達等「行政規則」など行政の法解釈基準の意義や、決定手続の意義を、憲法の観点から研究しています。事例研究として、「健康食品」をめぐる法的規制のあり方及び公共施設の設計・建築・運営管理を私法人が担ういわゆるPFI制度を具体的な課題として設定し、市場における自由・規制と憲法(統治機構及び財産権・営業の自由)との複雑な相互関係を研究しています。

所属学会

日本公法学会

自治体法務合同研究会

岡山公法判例研究会

岡山行政法実務研究会

九州法理論研究会

関西憲法判例研究会

日本法哲学会

日本生命倫理学会

入学をお考えの皆様へメッセージ

現在という時代は、不確実性にみちており、「今後」、を考えるうえで、「これまで」の仕組みが当てはまらない面が多くなってきています。私の専門は法律学、特に、国家構造や国家の内部における個人の権利の役割を考える、憲法学・行政法学という分野です。この分野でも、これまでの「常識」が融解しており、これまでどおりの「正解」を暗記してそれらを再生産してゆく式のやりかたでは、現実に対して、知識は、有効なかかわりあいをもてなくなってきています。

 このような不確実性が与件となる状況のなかでは、基本的な知識を学習したうえで、さらに、新しい状況を認識し、それに応じてさらに学習をふかめ、事態に応じた対応の在り方や戦略を、様々な知見を動員しながら試行錯誤してゆく能動的・動態的な姿勢が、不可欠になります。自分の好きな分野や好きな勉強だけをしているのでは、現実から遊離した、そして、生存戦略としては長期的には非常に危険な帰結をもたらす選択をとり続けることになると思います。幅の広い知識を学び続ける謙虚さと、どん欲さを若いうちに身に着けてください。

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