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三佐川 亮宏/ミサガワ アキヒロ

MISAGAWA Akihiro
教授
- 学位:
- 博士(文学)
専門分野
- ドイツ中世政治観念史
現在の研究課題
研究内容
カール大帝によって基礎づけられたフランク帝国は、ヴェルダン条約(843年)以降分裂へ
の道を歩んでいきましたが、やがてそのなかから今日のドイツ、フランス両国がその姿を
現わすに至りました。私は、このうちとくにドイツ王国・ドイツ民族が形成・発展してい
く史的プロセスとその特徴を研究しています。
ドイツの場合、それは必ずしも直線的に進行したのではなく、普遍的なローマ皇帝の理
念と、ローカルな部族的伝統の間に挟まれながらの紆余曲折した道のりでした。このよう
な複雑な過程を解明するために、政治史の分析と並んで、東フランク王国を構成していた
諸部族(フランク、ザクセン、バイエルン、アレマーネン)が、「ドイツ人」という超部
族的概念の下に総称されるにいたる概念史の側面についても研究を進めています。
所属学会
史学会
歴史学研究会
日本西洋史学会
西洋中世学会
東海史学会
北大史学会
入学をお考えの皆様へメッセージ
大学では、読書のみならず、海外研修や留学制度などの機会を活用して、自分の眼で西洋
世界に触れてほしいと思います。
主な論文・著書
- 三佐川亮宏『ドイツ史の始まり-中世ローマ帝国とドイツ人のエトノス生成』、創文社 2013年(2016年度東海大学・松前重義学術賞、2018年度第108回日本学士院賞を受賞)
- 三佐川亮宏『ドイツ-その起源と前史』、創文社 2016年
- 森井裕一編『ドイツの歴史を知るための50章』明石書店、2016年(分担執筆、10章・11章)
- コルヴァイのヴィドゥキント著、三佐川亮宏訳『ザクセン人の事績』、知泉書館、2017年
- 三佐川亮宏『紀元千年の皇帝―オットー三世とその時代』(刀水歴史全書、95)、刀水書房、2018年