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21世紀に入り、世界は高度情報化社会の時代となり、様々な情報が飛び交い、新しい意識・価値観が生まれつつあります。物理学を基本原理とする科学技術も高度化・巨大化するにつれ多様な価値観が持ち込まれ、人間の社会構造も大きく変わりつつあります。これに伴い、自然科学教育の場も大きな変革を余儀なくされようとしています。このような時代にこそ、物理学科は本学の建学の精神に基づいて知識や技術の単なる伝達の授業にとどまらず、自然科学を初めとしてヒューマニズムに立脚した教養を重視し、人間・社会・世界・文明などについて自ら考える力を養う教育に努めることを目指しています。
物理学は物質・素粒子・宇宙・生命等の謎に挑み、着実にそれらの世界を明らかにしてきました。これらへの探求心は我々に与えられた最大の知的ロマンと言えます。物理学が社会や経済に与えた影響は計り知れず、工業や産業の基礎を形成し、現代の日本における経済的繁栄の最重要の礎であると言っても過言ではありません。物理学がすべての科学技術の基礎を担っているという事実を一時も忘れることは出来ず、いかなる時代になろうとも物理学の分野は確固たる位置を占めています。
物理学科では、現代物理学の幅広い領域にわたる教育・研究を通して、21世紀の科学技術の発展に広く貢献できる人材の育成を目指しています。同時に「物理学への知的探究心を持ち、ものごとの本質を知る習慣と能力を身につけ、自ら考える力を養う」という教育目標を掲げ、物理学研究の場においてはもちろん、多様化する社会で的確かつ積極的に行動できる人材教育を行っています。
東海大学ではセメスター制度を導入しました。学年制ではなく、興味のある分野の科目を早期に受講できるようにしました。また、重要な科目はセメスター(半年間)のなかで集中して、学習できるようになっています。第1セメスターにはフレッシュマンゼミを配置して物理学の先端的話題を提供し、知的好奇心や探究心を高揚させるような学習の方法を示し、夢をふくらませるゼミナールを行っています。また、第3セメスター以降には同様の目的を持つe-科学と科学論が開講されます。第2セメスターには物理学概論を配置し、計算する力、考える力や人に伝える力など、補強したい能力を充実させられるようにしています。また幅広く自然科学を学ぶために第1セメスターから第4セメスターまでに力学1−3、電磁気学1・2、熱力学が設定されて、先端的話題の基本となる領域を学ぶ方法を自ら見つけることが出来るように配置しています。さらに、物理数学科目や専門科目により科学における基本事項の数学的表現方法や物の見方・現象の捉え方について学びます。このように幅広くかつ深く学べるカリキュラム構成としています。
大学での勉強は一つの物事を深く極めるための訓練であり、練習であるとの考えより物事をブラックボックスとして見るのではなく、その本質を知る習慣と能力を身につけ、あらゆる物事に通ずる柔軟な頭脳を作っていきたいと考えています。徹底的に物事の物理現象の原理を理解することで21世紀をリードする新しい先端科学技術を創造する能力を持つ人材の育成を目指しています。
さて、皆さんは物理学というと何を想像するでしょうか。ニュートン、ファラディー、アインシュタイン………等の名前が浮かび上がるのではないでしょうか。物理学は「なぜだろう? どうしてだろう?」という素朴な疑問から出発したと見ることが出来ます。現代においてもこの思想が基本原理であり、受けつがれています。
そしてすべての科学技術の基本から先端科学までカバーしているのが物理学であります。即ち、特定の対象はなく、自然界に存在するありとあらゆる物質とそれらに関連する現象を支配する法則を解明する学問と言えます。
物理学の分野を大きく分けますと、理論物理学と実験物理学に分けられますが、理論分野の研究であっても必ず実験による検証が必要であり、実験においても理論の裏付けが必要です。これらは車の両輪に例えることが出来ます。自分がどちらに向いているかは様々なことを学び、経験していきながら決めていけばよいでしょう。
ここで、どのくらいの分野があるかといいますと日本物理学会では物理の分野を大きく29の分科に分けており、それぞれの分科を更に多いところでは12の項目に分けています。これらを総計しますと100分科・項目あまりに達します。更に広く目を向けますと建築・土木・機械・電気等の分野においても物理学の担う分野が数多くあります。 学科で4年間じっくり将来を考えながら勉強して自分の進路を決めていくことが可能です。
大きく分けると大学院進学と就職があります。
〔大学院進学〕
物理学専攻の教育目標は21世紀の社会を背負って立つ新しい科学技術を創造する能力をもつ科学・技術者の育成を目指しています。講義・セミナーを通して基礎学力を高め、また研究室に所属し研究活動を通じて自分自身で考え、理解し、創造できる能力が養われます。
研究分野は超伝導・超流動、統一場理論、素粒子物理学等の理論物理学と、固体物性物理学・宇宙粒子線物理学・生体高分子物理学とレーザー・プラズマ物理学の電磁エネルギー物理学等の実験物理学から構成されています。物質の構造から生命の本質、21世紀の科学技術の中心と予想される量子光学等の物理学を研究します。
修士課程では研究者としての基礎を固め、企業等の研究開発の第一線での活躍、或いは博士課程後期への進学に十分な能力を身につけることを目標としています。博士課程では専門の研究を遂行する能力を身につけるための訓練を指導教員の徹底的な指導のもとで行い、将来の物理学の発展を担う本格的な研究者の養成を目標としています。本学では学科から推薦されて進学できる制度があります。
〔就職〕
就職先は、一般企業・教職・官公庁等に分けられます。就職協定が廃止されたことより企業の説明会が早まり、充分に対応すべく3年次より具体的にどんな職種があり、どんなところを希望するかを考えることが必要です。そのため折に触れて就職担当教員を中心にして指導が行われています。また例年10月に就職ガイダンスや学部学科独自のセミナーを行っています。更に詳しくは、就職部で様々な形で紹介・セミナー等が行われています。
また、教職・官公庁希望者には大学として講座を開設してその対応を行っています。
進学・就職どちらにしても希望することを達成するためには日頃の勉強が重要であることはご承知のことでしょう。私たちも皆さんの希望を叶えられるよう日々指導をしてまいります。
本学科では、この世紀の世界との大競争に負けない実力をもてるような人材の育成を第一としています。これには少々のつまずきにくじけない基礎教養がしっかりとして、自分を磨く不断の努力の姿勢を身につけた「個の確立」が大切でしょう。このような個人は将来理系・文系といった区別無く、社会で指導的立場を取ることができるでしょう。もちろん本学の大学人として基礎教養が十分身につくよう、教員全員が皆さんの背中を押すべく指導をいたします。基礎とは、力学,電磁気学,熱・統計力学,量子力学、物理数学、語学等をさしています。“競争に負けない実力”を養う環境は、これら基礎分野の学問を繰り返し学ぶカリキュラムで整えられ、セメスターが進めば先端専門分野の研究や社会に直結した科学技術を即座に吸収できるように専門科目が準備されています。学生諸君が積極性を出すことによって、近年では、半導体を含め素材産業、精密機器産業、総合電気産業の各分野で設計開発、また、研究機関での先端研究を行う研究者等、幅広い分野での活躍、リードが期待できる人材が多く本学科を巣立っています。
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