「第16回学生相談室セミナー」を開催しました

伊勢原キャンパスの学生相談室では11月16日に松前記念講堂で、「第16回学生相談室セミナー」を開催しました。本セミナーは学生の人間形成をサポートするため、さまざまな分野の第一線で活躍している専門家を講師に招いて2003年度から毎年実施しているものです。今回は、医師で臨床心理士の加濃正人氏が「聴き方で動機は高まる~動機づけ面接法の基礎~」をテーマに講演。学生や教職員らが聴講しました。

講演に先立ち、教育計画部長の川田浩志教授(医学部副学部長)が登壇。「医師従事者にとって聴き方はとても大切です。ぜひ皆さんの勉学や将来に役立ててください」とあいさつしました。続いて、学生相談室のカウンセラーが本セミナーの趣旨と受講にあたっての注意事項を説明し、講師を紹介しました。

加濃氏は、来談者に対する受容的な受け答えを重視し、来談者の意識を特定の変化に向けさせる「動機づけ面接法」の特徴や効果について説明。続いて、参加者がペアを組んで交互に来談者役と治療者役になり、変化を先延ばしにしている生活習慣の問題について、「変化するための知識を与え、励ます一般的な説得の方法」「変化したい理由を語らせ、それを理解しやすいように整理する動機づけ面接法」の2つの面接方法で演習し、効果を比較しました。最後に加濃氏が、共感や聞き返しといった「動機づけ面接法」のポイントを説明しました。

聴講した医学部の学生は、「患者さんとコミュニケーションをとるための手法を学びたいと考えて参加しました。『でも』『しかし』と言った否定的な言葉を『一方で』と変えるだけで、受け手の印象が大きく異なることを実感しました」「『動機づけ面接法』は知っていましたが、実践することで理解が深まりました。仲間と練習し、医療現場で生かしたい」などと感想を話していました。

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