東海大学マイクロ・ナノ啓発会【Tμne】第3回学術講演会を開催しました

東海大学マイクロ・ナノ啓発会【Tμne】第3回学術講演会を開催しました

社会連携イノベーションセンターと東海大学マイクロ・ナノ啓発会(Tokai University Micro/Nano Enlightenment【Tμne】)は、7月24日に湘南キャンパス14号館で第3回学術講演会を開催しました。この啓発会は、本学の理工系の若手 研究者が、研究室間の連携を図り、理・工・医などの各分野で展開されているマイクロ・ナノサイズ領域における研究の相互理解を深め、斬新で独創的な研究 テーマを涵養することを目的として創設したものです。第3回となる今回の講演会は、学部をこえた共同研究をさらに活性化させるため、各研究室の技術や機 器、学内の共同利用施設を広く知ってもらうことを目的に実施。教員らによる各研究室の研究内容や技術紹介をはじめ、共同利用できる実験機器や設備の紹介、 研究者による基調講演のほか、本学の学部生、大学院生によるポスター発表を行い、学内外から約280名が参加しました。

はじめに同センターの稲津敏行センター長(工学部応用化学科主任)が、「本講演会を、分野をこえた研究促進のために役立ててほしいと思います」とあいさ つ。12研究室の教員らによる各研究室の技術や機器の説明に続き、糖鎖科学研究所の鈴木明身特任教授、研究推進部技術共同管理室の原木岳史氏、伊勢原研究 推進部生命科学統合支援センターの佐藤忠之氏が、共同利用できる実験機器や設備を紹介しました。基調講演では、糖鎖科学研究所の平山令明特任教授が 「HLA分子を標的とする創薬への挑戦~自己免疫疾患の治療を目指して~」をテーマに研究成果を解説。最後に政治経済学部経営学科の亀岡京子准教授が「サ イエンスが地域連携に果たす役割~サイエンティストはマネジメントにどう向き合うか~」をテーマに講演し、参加者は熱心に聴講していました。

研究成果を披露するポスター発表では、学生や大学院生が52のテーマについて活発な意見交換を実施。学生のさらなる研究促進や進学意欲の向上を図るために 前回から創設した「ポスター賞」は全参加者の投票で受賞者を決定し、上位4名に対して賞状を授与しました。受賞者の一人で大学院工学研究科工業化学専攻の 赤司里奈さん(1年次生)は、「研究内容を誰にでもわかってもらえるように、言葉や表現を工夫して説明することを心がけました。今後は学会などでも積極的 に発表していきたいと思います」とコメント。参加した学生たちは「ポスター発表では他学部の学生たちからも刺激を受け、研究に対するモチベーションが上が りました」「自分の研究はもちろん、理・工・医の共同研究にも積極的に取り組みたいと思います」などと感想を語っていました。

橋本巨副学長(研究担当)は、「異分野を融合し、理・工・医の連携を進めることは本学の大きな目標です。この会の活動はその流れを加速するものと感じてい ます」と本啓発会への期待を語り、「これをロールモデルにして将来につながる研究集団を形成してほしいと思います」と、参加者にエールを送りました。ま た、本会の世話人の一人で代表を務めた創造科学技術研究機構の岡村陽介講師は、「今回の主題は、伊勢原・湘南両キャンパスの共同利用施設の機器、研究室の 技術に関する情報共有でした。学生からも、今後の研究に役立つ内容だったと好評で、学内連携の活性化の一助になったと思います」と講演会を振り返り、「次 回はすでに始まっている異分野共同研究や地域連携の研究成果の発表を加えた会を開催したいと考えています」と意欲をみせていました。

なお、「東海大学マイクロ・ナノ啓発会(Tμne)ポスター賞」の受賞者は以下のとおりです。

◇フルオラス保護基を用いるアルギニン残基の副反応の抑制
赤司里奈(大学院工学研究科工業化学専攻1年次生)

◇科学工学的アプローチによる細胞脂質膜の動態解析
新井健太(大学院工学研究科工業化学専攻1年次生)
洞山正幸(大学院工学研究科機械工学専攻1年次生)

◇ダイカスト鋳造法における適切な射出工程の確立
横山大一郎(工学部機械工学科4年次生)

東海大学マイクロ・ナノ啓発会【Tμne】第3回学術講演会を開催しました

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