地域の子どもたちを対象に科学実験教室や研究室ツアーを開催しました

医学部では8月1、2日に、伊勢原市立子ども科学館と連携して科学実験教室「いろいろなミュータントの観察・研究室を見学してみよう」を実施しました。こ れは、東海大学が文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の採択を受けた「To-Collaboプログラム」の一環として実施したものです。

本学部では2年前から夏休み期間中の小学生や中学生、その保護者らを対象に同科学館と協力して科学実験教室を実施してきました。今回は「医学部と伊勢原市 立子ども科学館による生命科学実習を通じた地域連携(代表者:阿部幸一郎)」として大学開放を盛り込んだ2日間にわたる科学実験教室を実施。総勢10名の 教職員が指導にあたり、地域の小学4年生から中学生まで13名が参加しました。

1日目は伊勢原市立子ども科学館の実験室で石井直明教授(基礎医学系分子生命科学)、阿部幸一郎准教授(同)、竹腰正隆講師(同)の指導のもと、いろいろ なミュータント(変異体)を観察。子どもたちは顕微鏡を使って、マウスやセンチュウの正常な遺伝子型を持つ個体と、突然変異を起こした個体構造の比較をし ました。また、遺伝子への理解を深めるために自分の口内粘膜からDNAを抽出して観察。それをネックレスモジュールに入れ、ペンダントも作りました。

2日目は、伊勢原キャンパスで本学部の研究室ツアーを実施。子どもたちに加えその家族ら約30名が参加しました。まず、本学部から8研究室の教員がそれぞ れの研究内容を簡単に説明した後、白衣を着た子どもたちが4グループに分かれて各研究室を見学。電子顕微鏡やDNAシーケンサーなどの研究機器や細胞を培 養したシャーレなどを見たほか、教員の説明を受けながら実際にピペットで抗体を入れた試験管を振るなど実験器具にも触れました。子どもたちは初めて見る道 具や難しい研究内容に触れ、興味津々の様子で目を輝かせていました。

研究室ツアー終了後は、質問コーナーも開設。子どもたちからは「大人と子どものDNAの数は違いますか?」「顕微鏡がない時代はどうやって調べていたので すか?」といった科学的な内容から、「広い棟の中に研究室がたくさんあり、迷子になりませんか?」など、子どもらしいものまで多岐にわたる質問が寄せら れ、教員らがわかりやすく答えました。その後、2日間の学びを終えた子どもたちに修了証を授与。参加した子どもたちは、「初めて見た生物や道具もあって楽 しかったです。またこのような機会があったら参加したい」と口々に話し、保護者からは、「医学部付属病院は伊勢原市民にとってなじみのある存在ですが、病 院と同じ敷地にこんなにすばらしい研究施設があるとは知りませんでした」「最先端の機器に触れさせてもらい、親にとっても貴重な体験になりました。地域に 開かれた大学だと感心しました」といった声が聞かれました。

指導にあたった石井教授は、「このような活動を通して”伊勢原に東海大学医学部あり”とアピールすることで、地域の方々が大学に親しみを持ってくださる機 会になると同時に、子どもたちが生命科学に興味と関心を抱き、自ら勉強するきっかけになればうれしい。また、今回の催しには多くの教職員、学生が協力して くれました。地域交流だけでなく学内交流も図ることができました」と語っていました。

地域の子どもたちを対象に科学実験教室や研究室ツアーを開催しました

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