熊本キャンパスの学生が東京2020オリンピック聖火リレーでグループランナーを務めます

熊本キャンパスの学生10名が、東京2020オリンピック聖火リレーでグループランナーを務めることが決定しました。聖火リレーは3月12日にギリシャ古代オリンピア市で聖火採火式が行われ、19日までギリシャ国内でリレーされた後、20日に宮城県・航空自衛隊松島基地に到着。同日から25日まで宮城県、岩手県、福島県の順番で「復興の火」として展示された後、26日に福島県からリレーがスタートします。熊本県では5月6、7日に実施。県内13市町村を回り、1市町村ごとに約2kmずつ合計約170名がリレーします。本キャンパスの学生たちは、南阿蘇村からの推薦を受け、熊本県実行委員会で選定し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の正式決定を経て走行が決まりました。なお、熊本県出身の陸上競技選手で東海大学体育学部卒業生(大学院体育学研究科修了)の末續慎吾さんも選出されています。

本学農学部生は2016年に発生した熊本地震まで同県南阿蘇村に約800名が暮らしていましたが、震災で甚大な被害を受け現在は熊本キャンパスに学びの場を移動しています。その中で、東海大学チャレンジセンターのチャレンジプロジェクトとユニークプロジェクトに採択されたプロジェクト活動などを通じて、復興に向けたさまざまな活動に取り組んでいます。今回の聖火ランナー選出にあたっては、その姿が県の目指す「世界と戦える熊本の農業の担い手」として、また、聖火リレーをレガシーとして次世代に受け継ぐ担い手として、さらに「熊本地震からの復興を、聖火リレーを通じて力強くアピールできる存在」としてふさわしいと考えられると推薦されました。

参加するのは九州学生会とチャレンジセンター・阿蘇援農コミュニティープロジェクト、同・阿蘇は箱舟プロジェクト、チャレンジセンター・ユニークプロジェクトの阿蘇復興への道、同・阿蘇環境プロジェクトから各2名。荒木朋洋九州キャンパス長は、「本学では熊本地震以降、地域資源の活用や復興支援、地域振興を目的とした活動に総力を挙げて取り組んできました。今回、ランナーを務める5団体も、この活動において顕著な成果を上げてきてくれました」と話します。

学生たちは、「私たちは熊本地震を直接経験していませんが、プロジェクト活動で阿蘇を訪れるたびに、震災の記憶を風化させてはいけないと感じてきました。この機会に全国の皆さんに向けて復興の進捗状況を伝えられれば」「オリンピックの競技のほとんどが東京で行われることもあり、東京五輪は同じ国の中とはいえどこか遠い存在のように感じていました。しかし、聖火ランナーを務めることになり、急に身近になった気分です。なかなかできない経験なので、責任をもって役割を果たしたい」「聖火ランナーに選ばれたと聞き、自分たちの活動を評価していただけたと実感しました。リレーを見てくださる人たちの記憶に残るような走りができれば」と口々に意気込みを語っています。

グループランナーを務める学生は下記のとおりです。

九州学生会
津田航士郎さん(農学部応用植物科学科3年次生・19年度会長)、西野駿也さん(同・19年度副会長)

阿蘇援農コミュニティープロジェクト
河井大明さん(農学部応用植物科学科2年次生・19年度サブリーダー、20年度リーダー)、中川啓也さん(同・19年度、20年度会計責任者)

阿蘇は箱舟プロジェクト
永野智大さん(農学部応用植物科学科4年次生・20年度リーダー)、中内拓海さん(同・19年度広報リーダー、20年度サブリーダー)

阿蘇復興への道
梁池美歩さん(農学部応用植物科学科2年次生・19年度サブリーダー)、中山魁仁さん(同1年次生)

阿蘇環境プロジェクト
大西翔平さん(基盤工学部電気電子情報工学科3年次生、19年度サブリーダー)、永田陸さん(同・19年度サブリーダー)