熊本キャンパスで井上康生准教授ら五輪金メダリストが地域の小・中学生に柔道教室を開催しました

熊本キャンパスに隣接する付属熊本星翔高校の柔道場で3月11日、熊本地震復興イベントとして県内の小・中学生を対象にした「柔道教室」を開催しました。2016年のリオ五輪柔道男子代表監督を務めた井上康生准教授(体育学部武道学科)、同五輪柔道女子コーチを務めた塚田真希講師(同)、同五輪柔道女子70kg級金メダリストの田知本遥選手(体育学部武道学科卒・綜合警備保障)が、「地震で被災した熊本に元気を届けたい」と九州キャンパス復興課などと協力して企画したものです。当日は熊本キャンパス近隣にある少年柔道教室や中学校から多数の子どもたちが参加したほか、九州柔道部の学生、付属熊本星翔高柔道部の生徒らも指導を受けました。

シドニー五輪男子100kg級金メダリストの井上准教授、アテネ五輪78kg超級金メダリストの塚田講師、田知本選手がそろって指導するまたとない機会とあって、開会前から子どもたちの熱気が会場中に立ち込めました。教室では、まず井上准教授が現役時代に世界の強豪選手を倒してきた得意の内股を披露。子どもたちに向かって、「どんな投げ技でもまずは相手の体勢を崩すことが重要」と技をかける際のコツを伝授しました。続いて塚田講師、田知本選手も技の基本的な動作や試合で実力を発揮するためのトレーニングなどを指導し、子どもたちは熱心に耳を傾けていました。最後には質問コーナーもあり、「強くなるために何を食べればいいですか?」といった質問に3人が丁寧に答えていました。

参加した子どもたちは、「リオ五輪を見て、あこがれていた田知本選手に教われて本当にうれしかった」「金メダリストのオーラに圧倒され、すごくどきどきしました」「組み手の引き手とつり手について詳しく教えてもらえました。自分も金メダルをとれる選手になりたい」とそれぞれに目を輝かせて感想を話していました。指導を終えた井上准教授は、「熊本地震から来月で1年を迎えますが、子どもたちの中には非常につらい記憶として刻まれていると思います。そういった状況でも今回の教室では元気に明るい表情で稽古に取り組んでくれて、大変うれしく感じました。こういった活動は微々たることかも知れませんが、少しでも夢や希望、元気を与えられればと思います」と語りました。また、塚田講師は、「私もつらいことがあったときに柔道に助けられてきました。今回参加してくれた子どもたちにとって、柔道が支えになってくれればと思います。熊本地震のつらさも、柔道を生かして乗り越え、“強さ”を身につけてもらいたい」とコメント。田知本選手は、「子どもたちとのふれあいを通じてエネルギーをもらいました。今後は競技だけでなく、柔道を通じた社会貢献にも積極的に取り組んで行きたいと思います」と充実した表情を見せていました。

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