健康学部開設記念キックオフ・シンポジウム第3回「ヘルスフロンティアへの東海大学の挑戦」を開催しました

東海大学では9月14日に東京・霞が関の東海大学校友会館で、2018年度に決定している健康学部の開設を記念するキックオフ・シンポジウム「ヘルスフロンティアへの東海大学の挑戦」の第3回を開催しました。健康学部は、健康マネジメント学科の1学科体制で湘南キャンパスに設置され、身体の健康だけでなく心理面や経済面、社会的な側面まで含めた、健康に関する多角的な知識・技能の習得、地域社会や企業と連携した教育を展開していく計画です。シンポジウムは、新しい学部の理念や目指す教育研究活動を周知するとともに、企業や行政、大学など研究機関の識者らと健康学のあり方を考える機会とすることを目的として、今年5月から11月まで4回にわたって開催していきます。第3回となる今回は、「健康長寿は世代間交流が創る-超高齢社会の地域健康戦略」をテーマに実施。本学とさまざまな分野で連携している伊勢原市の髙山松太郎市長をはじめ、行政や企業の関係者、本学関係者ら約130名が参加しました。

はじめに、梶井龍太郎副学長(企画・戦略担当)が登壇。「東海大学は、人々のQOL(生活の質)の向上を中期目標に掲げて全学的に教育、研究活動に取り組んでおり、今後、その中心的な役割を担っていくのが健康学部だと考えています。本日は、世代間交流の意義や可能性について、皆さんとともに考えてまいりたいと思います」とあいさつしました。続いて、健康学部設置準備委員会の西村昌記教授が新学部のビジョンと今回のシンポジウムの趣旨を説明しました。

東京都健康長寿医療センター研究所研究部長の藤原佳典氏は、「世代間交流による『三方よし』とは~REPRINTS(りぷりんと)プロジェクトより」と題して講演。シニアによる子どもへの絵本の読み聞かせボランティアを例に、世代間交流が多世代に及ぼす効果や仕組みづくりの大切さについて説明しました。世代間交流協会会長で社会福祉法人江東園TQM本部長の杉啓以子氏は、「江東園の世代間交流の取り組み」をテーマに、高齢者や子ども、障害者の特性を理解しながら全員が参加できるプログラムを紹介。「健康長寿は世代間交流が創る 超高齢社会の地域健康戦略」と題して講演した株式会社荒井商店シニアライフ&メディケア事業本部取締役事業部長の三重野真氏は、地域拠点としての高齢者住宅の考え方や同社の具体的な取り組みについて説明し、地域共生社会の実現のための人材育成の重要性や本学への期待について語りました。

休憩後には、講演者3名と本学地域連携センター所長の池村明生教授がパネリストとして登壇し、西村教授の司会でディスカッションを行いました。「学生がどのようにかかわれば世代間交流が活性化するか」との池村教授の質問に対し、講演者からは、「学生や教員といった中間世代がコーディネーターとして参加することが大切」「町会や自治会への若者の積極的なかかわりが求められている」「企業との連携による就職先を見据えた学生の地域参加を継続的に実施することが重要」といった意見が出されました。また、会場からも、健康の捉え方、学生を本気にさせるための取り組み、健康学部を卒業してからの活躍の場などについて質問や意見が寄せられました。

最後に、健康学部設置準備委員会の石井直明教授が出席者への謝辞を述べ、「健康の基本となる生命科学や人間の尊厳についてしっかりと教授し、自ら考えて学び、状況の変化に対応できる人財を育てたい。今後もぜひ、皆さまのご協力をお願いしたいと思います」と呼びかけました。

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