阿蘇キャンパスで東海大学農学部主催「熊本地震慰霊式」を行いました

阿蘇キャンパスで4月16日に、農学部主催「熊本地震慰霊式」を行いました。昨年4月14日と16日の2回にわたって最大震度7を記録した平成28年熊本地震では、熊本県内に居住する本学の学生、教職員が多大な被害を受けました。特に阿蘇キャンパスとその周辺地域の被害は甚大であり、本学農学部の学生3名の尊い命が奪われました。慰霊式は地震発生から1年を迎えるこの時期に、熊本地震で亡くなったすべての方たちにあらためて思いを致すことを目的としています。山田清志学長や荒木朋洋九州キャンパス長(農学部長)をはじめとした教職員らと17名の農学部代表学生を含む約120名が参列しました。

参列者全員で黙祷を捧げた後に、山田学長が志半ばで尊い命を落とした3名の学生に向かって、「1年前の未明に突然、皆さんの命がこの大きな地震で奪われました。それからあっという間に1年がたってしまいましたが、今日、私たちは皆さんの御霊安らかなれとここに集いました。今日はこの阿蘇キャンパスに、3名の皆さんの魂も降りて来られているのではないかと思います。志半ばの無念を我々も受け止め、この農学部をさらに前進することをお誓い申し上げて、安らかににお眠りいただきたいと思います」と語りかけました。荒木九州キャンパス長は、「今私たちが立っているこの阿蘇キャンパスは、移り変わる四季の美しさとともに、多くの学生諸君が日々勉学に、課外活動に、そして時にはこの目の前の芝生で先生たちと一緒にバーベキューにと、笑い声が絶えることがなかったキャンパスです。残念ながら同じ場所に建物を建てることはかないませんが、この農学部の特色を絶やすことなく、教職員一丸となり復興を目指し取り組んで参ります」と決意を述べました。

学生代表の慰霊の言葉では、阿蘇体育委員会委員長の田中大智さん(農学部3年次生)が、「復興には多くの時間がかかりますが、地震の経験や記憶を決して風化させず、地震での経験を人生の糧にし、前を向いて歩いていきます」と話しました。その後、山田学長、平野葉一副学長、荒木九州キャンパス長ら教職員と、学生代表として田中さんが献花を行い、慰霊式終了後には参列者も献花して地震で亡くなった方々を追悼しました。出席した学生たちは、「この1年は自分たちの生活を立て直すことに精いっぱいで、本当にあっという間でした」「就職活動で県外に行くと、熊本地震の報道が減り、忘れられているのではないかと感じることがあります。私にできることは震災を忘れないこと。亡くなった3名の分まで頑張っていきたい」と思いを語っていました。

また、同日に行われた南阿蘇村の熊本地震災害犠牲者追悼式にも、山田学長や荒木九州キャンパス長ら教職員と学生らが参列。山田学長は来賓の一人として追悼のことばを述べ、「熊本地震では本学の農学部生3名を含む多くの方々が犠牲となりました」と哀悼の意を示し、「阿蘇キャンパスではまだ教育研究活動を再開するに至っていませんが、18学部を擁する総合大学である本学の総力を結集して、今後も村の復興に寄与していきます」と語りました。

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