建築学科の学生がJAXAの閉鎖環境滞在試験に参加しました

工学部建築学科4年次生の髙橋鷹山さんが、12月2日から15日まで茨城県つくば市にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士養成棟閉鎖環境適応訓練設備で行われた滞在試験に参加しました。これは、客観的な指標に基づく精神心理的ストレス状態評価手法を用いることにより、国際宇宙ステーションでの宇宙飛行士の精神心理的健康状態評価手法を向上させることを目標として2015年度から行われているものです。髙橋さんはその第3回目に、1000倍を超える応募者の中から参加者8名に選ばれました。

「もともとまだ誰も建築物を建てたことがない宇宙空間に建築物を建てる『宇宙建築』に魅力を感じ、建築学科に入学しました」と語る髙橋さんは、本学科の十亀昭人准教授から指導を受けながら、宇宙で建設する展開構造物についての研究に励んでいます。今回の実験には「自分の研究に生かすために、閉鎖空間の中で自分や他人にどのようなストレスがかかり、心理状態が変化していくのかを知りたい」と応募。実験中は、20代から50代までの被験者とともに共同生活をしながらJAXAのスタッフから課せられたプログラムを体験しました。
終了後には、実験の一環で完成させたホワイトパズルに今回の実験に携わっている宇宙飛行士の古川聡さんからサインを贈られる一幕もありました。

髙橋さんは、「制限の多い環境の中で宇宙飛行士と同様に分刻みでスケジュールをこなしていくなど、他ではできない経験を積むことができました。自分なりに日々の変化をまとめたので、将来実際に宇宙建築を作るときにはきっと役立つと思います。将来は、十亀先生が行っている展開構造物の研究成果などを取り入れながら、月面に居住空間をつくるようなビジネスに携わりたい」と話しています。

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