大学院工学研究科機械工学専攻の大学院生がメゾスコピック研究会で受賞しました

大学院工学研究科機械工学専攻2年次生のイェンジット・サランヤーさん(指導教員=工学部機械工学科・岩森暁教授)が、11月30日に東京・千代田区で開催された第4回「表面・界面のメゾスコピックサイエンスとプロセッシング研究会講演会」(メゾスコピック研究会)で若手奨励賞を受賞しました。メゾスコピックとはマクロとミクロの中間に位置づけられる領域で、近年ではこの領域で起きている現象を解析し、制御することで新たな製品や技術に結びづける研究が産業界を中心として活発に行われています。今回の研究会は日本材料学会の主催で開かれたもので、国内外から多くの研究者らが参加しました。

サランヤーさんは、活性酸素の一種であるヒドロキシルラジカル(OH)にのみ反応する色素感知機能を持つ薄膜について研究。今回は、元々青色の色素を含む薄膜が、OHを検知すると透明になるメカニズムのモデルを明らかにした成果について発表しました。「岩森先生をはじめ、研究室のメンバーなど多くの人々の助けがあったからこそ受賞できたもので、とてもラッキーでした。先生をはじめ研究室の仲間たちは、学会でよいプレゼンテーションをするために何をすべきかを的確にアドバイスしてくれるだけでなく、いつもトレーニングに付き合ってくれるなどとてもよい環境で学べています。ヒドロキシラジカルには有害物質の除去に大きな役割を果たしているといわれているなど、正確な計測方法を確立できれば産業界でも大きく生かせる技術だと考えています。これまでの研究で薄膜の製造は比較的容易にできるようになっているので、今後は薄膜がOHに反応するメカニズムをより詳細に明らかにしていきたい」と話しています。

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