大学院工学研究科機械工学専攻の学生が国際会議でベスト・プレゼンテーション・アワードを受賞しました

大学院工学研究科機械工学専攻1年次生のムハマド・カッシューム・ハフザン・ビン・イスハックさん(創造科学技術研究機構=セルゲイ・クリニッチ研究室所属、指導教員=工学部機械工学科・岩森暁教授)が、11月15日から18日まで韓国で開催された国際会議「2016年度韓国材料学会-日本材料学会ジョイントシンポジウム」で、ベスト・プレゼンテーション・アワードを獲得しました。

ハフザンさんは、岩森教授と創造科学技術研究機構のセルゲイ・クリニッチ准教授の指導を受けて、強力なレーザー光を物質に照射して材料を作り出す「レーザー・アブレーション法」を使った新しいナノシートについて研究。塩化亜鉛のイオン効果を利用して人や動物が傷を負った際の治癒効果を高めることを目的に、ポリ乳酸のシート内に塩化亜鉛を均一に配置したシートの製造法に関する成果を発表しました。「今回受賞できたのは、岩森先生による日本型のきめ細かい指導とクリニッチ先生の国際レベルでの的確な指導のおかげだと思っています。先生方の研究室は、豊富な経験に基づいて時に厳しくかつレベルに合わせた的確なアドバイスによって力を引き上げてくれるので、留学生が学ぶにはベストな場所だと考えています。今後は動物を使った臨床実験に取り組み、シートの効果を検証していきたい」と語りました。

クリニッチ准教授は、「ハフザンさんは責任感と意識の高い学生です。機械工学の知識を背景にしながら、材料科学とナノ材料の知識をわずか半年で修得し、高い実験スキルと分析力、創造性と科学的な直感力を備えた、自主性の高い若手研究者の一人に成長してくれました。彼はチームの一員としても、失敗やミスについてのあらゆる指摘に耳を傾け、一人の研究者としても自己管理ができる勤勉な学生でもあります。わずか14カ月前に専門的な学習を始め、挑戦的でユニークな研究に取り組んでいる彼の進歩を大変うれしく思います」とコメントしています。

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