熊本県内の企業などを対象に「医工連携推進セミナー」を開催しました

熊本キャンパスで11月28日、熊本県内の企業や学生を対象に「医工連携推進セミナー」を開催しました。東海大学の地域連携の取り組みである「To-Collaboプログラム」地域志向教育研究経費の採択を受けて、本キャンパスの基盤工学部医療福祉工学科の教員を中心に展開している「熊本における医工連携推進事業の推進・拡大と地場産業の活性化」(研究代表者=岩橋正國基盤工学部長)の活動の一環。医療、福祉関連の機器やシステムなどの製造、開発を行うものづくり企業と医療機関、福祉施設、行政、大学で構成する「くまもと医工連携推進ネットワーク」との共同で企画したものです。医療・福祉関連産業への参入を目指す熊本県内企業の支援を主な目的に、一般財団法人メディカル・イメージング・コンソーシアムの谷岡健吉副理事長による講演と医療福祉工学科の教員と学生が説明役を務める医療機器見学会を実施しました。

企業の担当者や本学科の学生、教職員など約80名が参加した当日は、まず谷岡副理事長が「放送用先端イメージング技術とその医学応用 超高精細8K開発の経緯と超高感度HARPの発明秘話」をテーマに基調講演。NHK技術研究所の所長を務めた経歴から、約3300万画素という超高精細な映像を実現できる8Kスーパーハイビジョンなどの最先端映像技術を内視鏡手術やがんの超早期発見などに役立てている事例について紹介し、「手術中の医師の手技や内臓の状態を周囲の医師も詳細に確認できるようになることで、手術の信頼性向上につながる」と解説しました。

医療福祉工学科の実習室に場所を移しての医療機器見学会では、企業からの参加者がグループに分かれ、人工呼吸器や人工心肺装置、血液透析装置などの実習で使用している医療機器を一つひとつ見学。教員と3年次生の学生が説明役を務め、実際に電気メスで鶏肉を切ってみるなど医療機器に触れてもらいながら、その構造や操作法について話しました。参加者からは、「8K映像の美しさに驚くとともに、医療分野への応用に興味がわきました」「医療機器については、名前は知っていても見たことや触ったことのないものも多く、実際に手に取って役割について学ぶ貴重な機会になりました。学生の皆さんの説明もわかりやすく、ぜひ今後も継続して開催してほしい」といった声が聞かれました。また学生たちは、「基調講演を通じて研究や機器の開発に臨む際の心構えや姿勢について学べました。将来の進路決定に向けて参考になりました」と感想を語っていました。岩橋学部長は、「参加者の皆さまからは、説明役を務めた学生に対する高い評価もいただけて、教育面での効果も高い催しとなりました。今後も継続してセミナーや学習会を開き、地域貢献の役割を果たしていきたい」と話しています。

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