文明学科では「知のコスモス」講演会「地域社会と『よそ者』の関係性を問う オンライン講演会」を開催しました

文学部文明学科では11月16日にオンラインで、文学部「知のコスモス」講演会「地域社会と『よそ者』の関係性を問う オンライン講演会」を開催しました。函館ラ・サール学園の教員で外国人技能実習生を支援する韓徳氏らが講師を務め、活動の中で見えた日本の地域社会と外国人の関係やその課題を探りました。

当日は学生ら約30名が参加。韓氏は自身の生い立ちを紹介し、「私は東京・浅草に生まれた在日韓国人ですが、幼いころはその事実を知らされずに、『西原』という苗字で日本人として育てられました。小学5年生のときに、両親から自分のルーツが韓国にあり、『韓』という名前であることを知らされました」と振り返りました。さらに、2011年に函館ラ・サール学園の教員となった後に、地域の教会で函館地区青年交流会を結成し、外国人技能実習生に日本語を教えるボランティアを始めたことや、地元の労働組合と協力して開いている講習会について紹介。「何か活動を始めると、自分たちにとってよい風も悪い風も吹く。応援してくれる人もいれば、批判する人もいるものです。しかし、自分の中に持った確信に対しては、どんな逆風にさらされても前に進んでほしい。必ず道は開けます」と語りました。

講演会の後半では、韓氏とともに活動する北海道教育大学函館校3年の信田和奏さんが、青年交流会に参加したきっかけや自身の夢などを紹介。ほかにも17年から日本で生活するベトナム出身のグエン テイ トゥ タオさんが日本での生活を紹介しました。講演会後には学生から数多くの質問が寄せられ、およそ30分にわたって質疑応答が行われました。