広報メディア学科の授業「企業広報論」で大船渡市議会議員らにプレゼンテーションを行いました

文学部広報メディア学科がこの秋セメスターに開講した授業「企業広報論」で、1月25日に東日本大震災で被災した岩手県大船渡市から市議会議員を招いて、学生によるプレゼンテーションを実施しました。本学科の小泉眞人教授が担当するこの授業では「震災と企業 ~広報の視点から考える~」をテーマに、企業の社会的責任(CSR)の視点から大船渡市の企業と湘南キャンパスのある平塚市の企業による協同プロジェクトについて研究してきました。プレゼンはその授業の締めくくりとして、これまでこの授業を履修する学生30名が考案して来たアイデアを大船渡、平塚両市の関係者らに聞いてもらい、実現に向けた可能性を探ることが目的です。当日は大船渡市の平田ミイ子市議が出席し、オブザーバーとして平塚氏の数田俊樹市議、神奈川県の米村和彦県議も参加しました。

学生たちはこれまで5つのグループに分かれ、それぞれが両市にある乳製品や菓子のメーカー、旅行会社によるイベント開催や商品開発、商工会議所、漁業協同組合同士の連携による企画などを考案。子ども向け食育セミナーや両市で盛んな囲碁を活用したイベントから、双方の特産品を生かした製品開発までアイデアを出し合い、現状分析から企画の狙いやメリット、具体的な施策を考案してきました。学生たちの提案を聞いた平田市議は、「どれも素晴らしく、実現できるものも多い。学生の皆さんが被災地を忘れることなく課題に取り組んでくれてうれしい」と話しました。また、数田市議、米村県議からも企画実現に向けた意見が寄せられました。

指導した小泉教授は、「東日本大震災の発生からまもなく5年を迎えますが、当時中学生ぐらいだった年齢の学生たちの中には、“大変なことが起きているが、自分の生活には影響がなかった”というように、実感として捉えられていないのではないかという思いから授業のテーマとして震災を扱っています。課題に臨む中で学生たちは震災そのものについてもしっかりと調査し、現地で起きていることを知ってくれました。学生の中には実際に大船渡を訪れたいと話しているものも多く、震災の記憶が風化していく中でも一定の成果を上げられたのではないかと思います。今回提案されたアイデアの中から、いまプロジェクトの一つが動きだそうとしています。復興支援の一助と成るよう企画の実現に向けて動いていきます」と話しています。

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