「東海大学古代エジプト及び中近東コレクション」のオンラインカタログとパピルス文書の修復保存プロジェクトの紹介ホームページを制作しました

文学部の教員らが中心となって取り組んでいる「東海大学所蔵古代エジプト・パピルス文書の修復保存・解読・出版に関わる国際プロジェクト」ではこのほど、「東海大学古代エジプト及び中近東コレクション(AENET)」の考古資料を掲載した『AENETオンラインカタログ』と、プロジェクトの活動を紹介した『古代エジプト及び中近東コレクションに関するプロジェクト~悠久の時を越えて~』の2本のホームページを制作しました。

AENETは2010年に故鈴木八司名誉教授の遺族から寄贈された、書籍約6千冊、考古資料約6千点、写真・映像資料約1万5千点を誇る貴重なコレクションです。本プロジェクトはAENETの整理、修復保存などを目的として、東海大学総合研究機構のプロジェクト研究の採択を受けて2013年度に発足。本学工学部や情報技術センターのほか、古代エジプト・パピルス文書の修復保存や解読に関し世界の第一線で活躍する海外の研究者らと連携し、3年計画で調査・研究を進めてきました。このホームページは、採択期間の終了を機にプロジェクトの取り組みや研究成果を世界に向けて発信するため、日本語と英語で制作したものです。

『AENETオンラインカタログ』には、クリーニング処理を施した約6千点の考古資料を掲載。研究者をはじめ一般の人々にも活用してもらえるよう、材質、時代、地域、年代別のほか、各項目をクロスした絞り込み検索ができるシステムになっています。『古代エジプト及び中近東コレクションに関するプロジェクト~悠久の時を越えて~』と題したホームページでは、日本初の「パピルス文書修復師養成ワークショップ」をはじめ、「国際チームによるパピルス文書の解読・出版」「パピルスなどの文化財の科学分析」「画像デジタル化とアーカイブ」などの取り組みをわかりやすく紹介。プロジェクトに参加した学生たちを追ったドキュメンタリー映像も掲載しています。

本プロジェクトを推進してきた文学部アジア文明学科の山花京子准教授は、「カタログの作成はコレクションを寄贈していただいたときからの懸案でした。貴重な資料を世界に周知し、『知の集積地』としての本学の役割を果たすことができてうれしい」とコメント。「2014年度に横浜市のユーラシア文化館でAENETを展示した『悠久のナイル―ファラオと民の歴史』を開催して以来、”アジア文明学科でエジプト学を学びたい”と、明確な意志を持って入学する学生が増えました。2つのホームページを通じて、世界の研究者と協働し、文系・理系を問わず連携して取り組んできたプロジェクトの意義や成果をアピールするとともに、いきいきと学び続ける学生たちの姿を多くの人々に知ってほしい。総合研究機構の研究採択期間は終了しましたが、プロジェクトの活動はこれからも続きます」と話しています。

なお、ホームページのURLは以下のとおりです。
『AENETオンラインカタログ』

http://aenet.pr.tokai.ac.jp/

AENET On-Line Catalogue

http://aenet.pr.tokai.ac.jp/english.php

『古代エジプト及び中近東コレクションに関するプロジェクト~悠久の時を越えて~』

http://papyrus.pr.tokai.ac.jp/

To the Time beyond Eternity- A Project Movie of Tokai University Ancient Egypt and Near Eastern Collection (AENET)

http://papyrus.pr.tokai.ac.jp/english.html