講演会「秦野地方における富士山宝永大噴火の被害と復興-宝永の砂降りと横野村-」を開催しました

文学部歴史学科日本史専攻では6月4日に湘南キャンパスで、講演会「秦野地方における富士山宝永大噴火の被害と復興-宝永の砂降りと横野村-」(第322回文学部知のコスモス)を開催しました。本専攻が行っているシリーズ「地域の歴史を掘り起こす」の第24回として実施したもので、当日は天野賢一氏(公益財団法人かながわ考古学財団調査研究部調査課副主幹)を講師にお招きし、近隣市町村のみならず横浜市や藤沢市に住む市民や学生など約110名が参加しました。

講演で天野氏は、秦野市の横野山王原遺跡をはじめとする各地の発掘調査の成果や古文書の分析結果をもとに、1707年(宝永4年)に発生した富士山の大噴火の被害状況を紹介。耕地の上層と下層を入れ替える「天地返し」の手法を用いて農耕地が行われたことなど復興への営みを説明した上で、「防災の観点からも過去の災害の痕跡に触れることが大切」と指摘しました。

豊富な写真を用いたわかりやすい講演に、参加者からは、「身近な場所の話なので興味がわいた」「過去の災害を知ることは自分の身を守ることにつながると思った」といった感想が寄せられました。

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