大学院海洋学研究科の岸さんが日本水産増殖学会第17回大会で「ベストポスター賞」を受賞しました

大学院海洋学研究科海洋学専攻2年次生の岸俊樹さんが、9月1日に神奈川県・日本大学生物資源科学部で開催された日本水産増殖学会第17回大会でベストポスター賞を受賞しました。同学会は水産増殖に関する知識の交流と普及を図り、講演会や討論会、国際シンポジウムなどを開催して水産増殖・養殖に関する知見を人々に提供し続けています。

岸さんは、「マダコの好適餌料の検討」をテーマに、養殖化が進まないマダコを畜養するための好適餌料について検討した研究成果をポスターにまとめました。実験では、仕切り板を入れたアクリル水槽にマダコを1個体ずつ収容し、殻付き・生・冷凍むき身・ボイルの4種類のアサリや、イカナゴ、アサリとイカナゴを原料とした2種類の人工飼料、生きているイソガニの計8種を1週間給餌し、飼料効率を比較。イソガニを与えた場合の飼料効率は平均30.6%、冷凍むき身アサリを与えた場合で30.5%と、ほかの餌料のよりも高い数値が出ています。この結果をまとめたポスターには飼料の写真を掲載したほか、マダコが摂餌したアサリの部位の割合をグラフで示すなど各所に工夫を凝らしました。岸さんは、「文章だけではなく写真も多く使い、一目でさまざまな情報が入ってくるような内容にしました。マダコの養殖化に直接貢献することは難しいかもしれませんが、今回の受賞や学会でのポスター発表が啓発につながればと思います」と語っています。

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