「由比エコツアー」を開催しました

海洋学部と静岡市の連携事業「由比エコツアー」を、8月20日に静岡県・由比港漁協で開催しました。環境社会学科の開講科目「海の環境教育実習」(担当教員=李銀姫准教授)の一環として実施したもので、市内の小学生に海の資源保護や管理について学んでもらうことを目的としています。李准教授と学生12名が講師となり、約60名の小学生と保護者が参加しました。

当日は、はじめに由比港の市場を訪問し、魚の水揚げや競りを見学した後、自分たちで魚の鱗取りや魚さばきなどを体験しながら、朝食づくりに挑戦。その後、マイナス38℃の冷凍庫を体験し、水に濡らしたタオルが一瞬にして凍る「タオルパフォーマンス」を行いました。また、漁港周辺を散策しながら、漁師食堂の「浜のかきあげや」や港に係留されている漁船についての説明を聞きました。午後には、共有資源の管理について李准教授が学習会を実施しました。魚類資源や水資源といった、競合性があり排除する仕組みがない(オープンアクセス)「共有資源」の持つ性質から起こりうる「共有の悲劇」について解説し、管理策の一つである共同利用・共同管理の仕組みについて説明しながら、その一例として由比港漁協が行う資源管理の取り組みを紹介しました。また、学生たちも小学生に分かりやすく環境を学んでもらうために、自然と生物と人々のつながりをテーマにした「生物多様性ゲーム」を企画。カードゲームを通じて、参加者は楽しく海の環境問題について学びました。李准教授は、「本エコツアープロジェクトは、2014年に実施して以来、参加者である小学生の学びの場であると同時に、企画・運営に取り組む学生の成長の場になっていると実感しています。今後もさまざまな地域で展開していきたい」と語っています。

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