望星丸洋上セミナー「駿河湾をめぐる水といきもの」を開催しました

海洋学部では10月18日に、静岡市に在住の一般市民らを対象にした望星丸洋上セミナー「駿河湾をめぐる水といきもの」を開催しました。これは、文部科学省「地(知)の拠点整備事業」に採択された本学の地域貢献活動の取り組み「To-Collaboプログラム」の事業の一環として実施したものです。清水キャンパスのある静岡市に住む方々に学生による説明やセミナーを通じて、2500mの深さを誇る駿河湾の魅力を理解してもらおうと企画しました。シラスやサクラエビなどの多くの海の恵みを与えてくれるこの環境を、ともに守る意識を育んでもらうことも目的の一つです。

約70名の参加者を乗せた望星丸は、午前10時に清水港を出港。開講式に続いて、航海工学科の学生による船内見学を実施しました。その後「CTD」を用いた採水を見学。昼食には、地元企業と共同で開発した特製弁当が配布されました。「黒はんぺんフライ」など地域の特産品を使った品々に参加者の皆さんも笑顔を見せていました。午後には、プランクトンを採集するための「ORIネット」を投入。揚収までの間には、食堂で海洋生物学科と水産学科の学生が「プランクトンについて」や「海の色は何で決まるのか?」についてセミナーも行いました。約2時間の講座のあとには、ORIネットで採集されたプランクトンや魚を観察。日ごろ見ることのできない珍しい生物を披露するごとに、参加者の驚きの声が船内に響いていました。観測後、本学チャレンジセンターのプロジェクトとして開発された「フカヒレアイス」の試食や望星丸乗組員が考案し一般にネーミングを募集したアクセサリー「海のしずく」製作体験など本学の様々な取組みが紹介されました。

本セミナーでは、観測補助として本学部の学生が参加しました。閉講式で千賀康弘学部長は、「今回は22名の学生が手伝ってくれました。しかし、海洋学部には約2200人の学生が在籍しています。参加者の皆さんが今日感じて下さった100倍の『学生の良さ』が本学部にはあります。ぜひこれからも海洋学部のイベントやキャンパスに足を運んでください」とあいさつしました。

参加した中学生は、「兄が海洋学部に在籍していたので、このセミナーを知りました。日ごろ見られない船内や生き物に触れられてよかったです。兄がうらやましくなりました」と笑顔を見せていました。また、セミナーを統括した川崎一平学部長補佐は、「今回のセミナーでは大学の知識を地域に還元するだけでしたが、今後は、地域づくりを目標に、地方自治体や市民の方々との連携を一層深めて、協同しながらセミナーのプログラム開発をしていきたい」と話していました。

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