総合医学研究所が第20回公開研究報告会を開催しました

東海大学総合医学研究所が3月3日に伊勢原キャンパスで、「第20回公開研究報告会」を開催しました。本研究所は、基礎医学研究の成果を新技術の開発や臨床に生かし、総合的な医学の発展に寄与することを目的として1980年に創設。国内外から注目される多くの研究成果を発表してきました。現在は、本学医学部の教員を兼務する研究員と専任研究員の計14名が所属。「再生医療」「創薬・病態解析」「ゲノム解析」「肝臓・腎臓病」「血液腫瘍」の5部門について研究に取り組むとともに、学内の医学系・生命科学系・理工学系の各学部の連携や若手研究者の育成を推進し、医科学研究のさらなる活性化を図っています。本報告会では8テーマについて成果を発表し、学生や大学院生、教職員ら約60名が聴講しました。

はじめに所長の瀧澤俊也教授(内科学系神経内科学)が登壇。「1年間の成果を発表する機会です。ぜひ活発に議論していただき、今後の研究につなげてほしいと思います」とあいさつしました。続いて本研究所の研究者8名が最新の成果を報告し、各発表について活発な質疑応答や意見交換を行いました。終了後には会場を移して情報交換会を実施し、研究の詳細や今後の展開、臨床への応用などについてディスカッションしました。

なお、当日の発表者とテーマは下記のとおりです。
◇大塚正人【ゲノム解析研究部門】(基礎医学系分子生命科学 准教授)
 「採卵、顕微注入、胚移植のステップが不要なゲノム編集マウス作製法(GONAD)の高効率化」
◇松阪泰二【肝臓・腎臓病研究部門】(基礎医学系分子生命科学 教授)
 「ポドサイト傷害の分子機序」
◇Jordy Schol(ジョルディー・ショール)【再生医療研究部門】(外科学系整形外科学 客員研究員)
 「椎間板再生医療の産業化への取り組み」
◇樋口廣士【血液腫瘍研究部門】(内科学系血液・腫瘍内科学 特任助教)
 「EBウイルス由来小分子RNAによるリンパ腫ニッチ形成の制御」
◇今西 規【ゲノム解析研究部門】(基礎医学系分子生命科学 教授)
 「迅速・正確な感染症診断を可能にする病原微生物同定システムの開発」
◇綾部健吾【創薬・病態解析研究部門】(内科学系循環器内科学・代謝疾患研究センター・大学院医学研究科)
 「分子動力学と細胞モデルを用いた血小板細胞の構成論的理解と制御」
◇岡 晃【ゲノム解析研究部門】(総合医学研究所 講師)
 「遺伝学的に見出した円形脱毛症・感受性変異は真実か?」
◇八幡 崇【血液腫瘍研究部門】(基盤診療学系再生医療科学 准教授)
 「造血幹細胞はいかにして骨髄ニッチに留まるのか」

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