医学部と健康科学部が合同で「デンマーク医療福祉研修」を実施しました

医学部では2月24日から3月4日まで健康科学部と合同で、「デンマーク医療福祉研修」を実施しました。この研修は、国際的視野を持った専門職の育成を目指す教育の一環として毎年行っているものです。今回は、医学部から10名、健康科学部看護学科から3名、同社会福祉学科から5名の計18名が参加。ヴェズベックにある東海大学ヨーロッパ学術センターを拠点に、医療・福祉関連施設を視察しました。

研修初日の25日は3学科合同で医学博物館を見学。翌日にはデンマーク工科大学で、「デンマークの医療・福祉分野のIT利用の現状と課題」に関する講義を受講した後、国立血清研究所でバイオバンクを見学し、遺伝子治療に関するプロジェクトについて説明を受けました。27日と28日には学科別のプログラムを実施。医学部の学生は、デンマーク王立病院を見学して耳鼻咽喉科の医師から病院や診療科に関する説明を受けたほか、コペンハーゲン大学では医学部の学生と互いの大学や医師養成課程の概要についてプレゼンテーションし合い、交流を深めました。後半は再び3学科が合同で、老人福祉施設などを訪問。最終日にはコペンハーゲン大学の学生とともにデンマークの家庭料理を作り、食事をしながら両国の歴史や文化、学生生活などについて語り合いました。

関野利紗さん(医学部3年次生)は、「日本と比較しながらデンマークの医療・福祉制度について体験的に学ぶことができました。また、老人ホームなどの施設を見学しながら看護学科や社会福祉学科の学生と意見を交わすことで、チーム医療のあり方やチームの中で医師が果たすべき役割について考える機会にもなりました」と振り返っていました。また、ニーリー・デヴンさん(同2年次生)は、「全国民の病歴や治療歴を政府が一括管理し、患者がインターネットで自分のカルテを見て、積極的に医師らと意見を交わせるシステムに興味を持ちました。医療や福祉に対するさまざまな考え方や取り組みを学ぶことができたので、今後の学習に生かしたい」と意欲を見せていました。

指導にあたった亀谷美恵准教授は、「3学科共通プログラムでは、デンマーク王国の歴史と医療・福祉の現状、政策等に関する講義を受け、実際に博物館・研究所や福祉施設も訪問しました。また、2日間の医学部独自プログラムにおいてはコペンハーゲン大学を訪問し、当大学を中心とする医学の教育・実践・研究を包括的に理解するチャンスを得ました。この経験を将来、十分に生かしてほしい」と話しています。

医学部デンマーク1_525.jpg

医学部デンマーク2_525.png