市民公開講座「やさしい肝臓病のはなし」を開催しました

東海大学医学部付属病院では5月19日に伊勢原キャンパスで、「肝疾患医療センター市民公開講座『やさしい肝臓病のはなし』」を開催しました。本病院は肝疾患診療連携拠点病院に指定されており、肝疾患医療センターでは肝疾患に関する診療ネットワークの整備や診療にかかわる人材の育成、相談支援などに取り組んでいます。この講座は、患者や市民、保健医療福祉関係職者に肝臓病の治療に関する最新情報を提供するため、一般社団法人日本肝臓学会や神奈川県、近隣の医師会らの協力や後援を得て、地域連携栄養ケア研究会と合同で毎年実施しているものです。本病院の医師らによる講演や来場者からの質問に答えるQ&Aを行い、102名が参加しました。

はじめに、総合司会を務めた本センターの加川建弘センター長が講座の趣旨を説明。伊勢原市保健福祉部健康づくり担当部長の井上稔氏が、「特定機能病院として高度医療を提供している医学部付属病院の先生方から、肝疾患に関する最新の動向を直接お聞きする機会です。ぜひ治療や予防に役立ててください」とあいさつしました。

第一部の講演会では、広瀬俊治助教(消化器内科学)がウイルス性肝炎の最新の治療法を紹介し、荒瀬吉孝助教(同)が脂肪肝の病態や検査法、肝臓がんなどに進行するリスクについて解説。続いて栄養科の益子ひとみ管理栄養士が肝臓を守るための食事のポイントを説明し、古屋博行准教授(公衆衛生学)は治療と仕事を両立させるための助成金制度について紹介しました。第二部の「肝疾患に関するQ&A」では来場者からのさまざまな質問に、本病院の医師や看護師、管理栄養士、薬剤師が回答しました。

最後に秦野伊勢原医師会長の須藤宣弘氏が登壇。「講座を企画し、貴重な講演と質問に適切にご回答いただいた先生方に感謝します」と閉会の言葉を述べ、盛会のうちに終了しました。

講演者とQ&Aの回答者は以下のとおりです。
総合司会 加川建弘教授(肝疾患医療センター長)
【第一部 講演会】
講演1「ウイルス性肝炎の最新治療」
    広瀬俊治助教(医学部医学科内科学系消化器内科学)
講演2「最近の脂肪肝の話題~脂肪肝もあなどれない~」
    荒瀬吉孝助教(医学部医学科内科学系消化器内科学)
講演3「肝臓を守る食事」
    益子ひとみ管理栄養士(医学部付属病院診療技術部栄養科)
講演4「治療と仕事の両立支援(助成金制度を中心に)」
    古屋博行准教授(医学部医学科基盤診療学系衛生学公衆衛生学)
【第二部 肝疾患に関するQ&A】
司会:佐藤政代主任(医学部付属病院看護部看護師)
回答者:鶴谷康太助教(医学部医学科内科学系消化器内科学)
    庄村雅子准教授(医学部看護学科)
    益子ひとみ管理栄養士(医学部付属病院診療技術部栄養科) 
    高橋和紗薬剤師(医学部付属病院薬剤部薬剤科)

※なお本病院では、肝疾患の患者さんとその家族(一般の方)、保健医療福祉関係職者を対象とした「みんなの肝臓病講座」を下記の日程で開催します。参加費は無料です。
【開催日とテーマ】
第1回「肝硬変」  7月21日(土) 11時~12時
第2回「C型肝炎」 9月15日(土) 11時~12時
第3回「B型肝炎」 11月17日(土) 11時~12時
第4回「脂肪肝」  1月19日(土) 11時~12時
第5回「肝臓がん」 3月16日(土) 11時~12時
【会場】
東海大学医学部付属病院 病院棟(5号館)5階会議室(伊勢原キャンパス内)
【問い合わせ先】 
東海大学医学部付属病院総務課 電話:0463-93-1121(代)内線2014
詳しくは肝疾患医療センターのホームページをご覧ください。
http://liver.med.u-tokai.ac.jp/

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