医学部医学科の学生が「タイ研修」に参加しました

2018年08月31日

医学部医学科の4年次生5名が、7月21日から30日まで「タイ研修」に参加しました。本学科では、東海大学WHO連携協力JICA支援21世紀保健指導者養成コースの修了員との協力関係から2015年8月にタイ公衆衛生省と医療分野を担う人材育成での連携に向けた覚書を取り交わし、16年1月には同国のチュラロンコン大学医学部と学術交流・学生交換に関する協定を締結するなど、タイの医療関連機関との連携を推進しています。この研修は2010年度に4年次生の課外自主学外実習として開始し、15年度から正式にカリキュラムに導入。工業化や都市化とともに高齢化が進んでいる同国の医療システムや伝統医療、感染症対策、医療ツーリズムなどの現場を知ることで日本の保健医療に関する学びを深めるとともに、タイの歴史や文化について触れてもらうことを目的としています。

初日にバンコク市内で公衆衛生省関係者からタイの保健医療制度や感染症サーベイランス、国境保健問題の講義を受けた学生たちは、翌日、公衆衛生省を訪問し、省内を見学。3日目以降には、国立の伝統医療病院をはじめ、一次医療を提供するヘルスセンターや高度な三次医療を提供する大学病院を訪れ、伝統医療や医療サービスの提供構造に関する講義を受講しました。さらに、元東海大学医学部講師で、現在は現地で美容外科を開業しているナロン・ニムサクン氏から美容外科や医療ツーリズムの現状についての説明を受け、ヘルスケアツーリズムで世界的に知られているバムルムラード病院を見学しました。

「2年次生のとき『ハワイ英会話集中プログラム』に参加したことを機に、海外の保健医療制度にも目を向けるようになった」という奥野由莉子さんは、「日本と比較しながら、タイの医療構造の利点や課題について考えることができました。タイの現状を知ることで視野が広がり、日本の保健医療制度についてもより深く学習しなければならないとあらためて感じました」と話していました。渡部育子さんは、「タイの伝統医療の内容や西洋医療との関連について学びたい」と考えて参加。「医師や患者さんの話を聞き、さらに実際に治療を体験することで、古くから人々の暮らしに根付いている伝統医療の手法や意義を学べてよかった。地域医療や総合診療の分野に進みたいと考えていますが、タイの伝統医療を用いた緩和ケアの可能性などについても考える機会になりました」と振り返っていました。

指導者として研修に同行した木ノ上高章准教授は、「学生たちは、医療ツーリズムにおけるバムルムラード病院の施設やサービスの状況、富裕層のみが医療ツーリズムを享受するといった格差社会の現状などを目の当たりにし、今後の保健医療を担う者として問題意識を高められたことと思います。研修の成果を生かし、今後も広い視野に立って公衆衛生や保健医療について学んでほしい」と話しています。

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