湘南キャンパスで神奈川県秦野市の古谷義幸市長が講演しました

政治経済学部では11月23日に湘南キャンパスで、神奈川県秦野市の古谷義幸市長による公開講座「人口減少 秦野市の挑戦」を実施しました。これは、本学部が幹事を務め23、24日に開かれた「第17回公共選択学会学生の集い」(主催:公共選択学会)にあわせて 開催したものです。このイベントは、公共選択について学ぶ全国の大学生が研究の質を競うことで、学生の成長や研究の発展に寄与することを目的に毎年開催さ れているものです。講演会はその関連イベントとして、人口減少に対する先進的な取り組みを行っている秦野市の事例から学んでもらおうと企画したもので、学 生や同学会の会員ら約300名が聴講しました。

古谷市長は、生産年齢人口数(15歳から64歳)がほぼ同じであると推計されている1985年と2034年の数値を比較しながら、高齢者の急増で福祉予算 が増大し、公共施設の維持・管理が難しくなりつつある現状を紹介しました。その上で、「市民との共通認識に立って無理をせずにムダを省くことが重要」だと 強調し、「なくす」「見直す」「合わせる」をキーワードに、70%の公共施設を未来に残す「秦野市公共施設再配置計画」を説明。学校区ごとに施設を集約 し、民間企業に経営を任せるといった方策を紹介しました。さらに、人口減少を悲観する必要はなく、「1人ひとりが何をなすべきかを考え、個性を生かすこと で、もう一度日本が世界に注目される国になる」と訴えました。

なお「学生の集い」には、全国から14大学20ゼミ、54チームが出場。東海大学からは本学部の2年次生1チーム、3年次生2チームが挑戦するとともに、 スタッフとして2年次生から4年次生50名が準備、運営、進行を担当しました。本学は惜しくも入賞は逃しましたが、学生たちは皆充実した表情を見せていま した。

実行委員長を務めた川野辺裕幸教授は、「秦野市は人口減少問題にいち早く対応した現実的な事例であり、学生たちにとっても大いに参考になったことと思いま す。また、論理的に考え、討論し、苦労しながらも論文を完成させたこと、他大学の発表から得た刺激は、学生の成長につながると期待しています」と話しまし た。また、運営の学生リーダーを務めた4年次生の中川望さんは、「講演会や論文発表を通じて、学ぶことはまだまだたくさんあると痛感しました。また、幹事 校として、自分たちの振る舞いが東海大学のイメージにつながってしまうと責任の重さを感じていましたが、終わった今は達成感でいっぱいです。後輩にはぜひ この集いに参加し、多くを学んでほしいと思います」と語りました。

湘南キャンパスで神奈川県秦野市の古谷義幸市長が講演しました