全日本柔道選手権大会の決勝が東海大対決となり、王子谷選手が優勝、ウルフ選手が準優勝しました

体重無差別で男子柔道の日本一を競う全日本柔道選手権大会が、4月29日に東京・日本武道館で開催され、体育学部のウルフ・アロン選手(体育学部4年次生)と香川大吾選手(同3年次生)、卒業生の王子谷剛志選手(体育学部卒・旭化成)ら、ほか学園関係者8選手(計11選手)が出場。前回大会優勝の王子谷選手とウルフ選手がそろって決勝に進出し、大会史上初の東海大同門対決を制した王子谷選手が2年連続3回目の日本一に輝きました。

王子谷選手は、準決勝で七戸龍選手(九州電力)を破り、2年連続3回目の決勝進出を決めます。一方のウルフ選手は、準決勝で加藤博剛選手(千葉県警)にポイントを先取されるも粘り強く攻め続け、加藤選手の指導3で勝利。3回目の出場にして初の決勝進出となりました。決勝は、体格で勝る王子谷選手が積極的に前に出るも、ウルフ選手もしっかりと対抗。両者一歩も譲らず緊迫した展開になりました。残り2分40秒でウルフ選手が指導を受けるも、その後は両者決め手を出せず、ゴールデンスコア方式の延長戦にもつれ込みます。どちらも技を出し合い緊張感あふれる熱戦を見せましたが、最後は延長2分20秒にウルフ選手が2つ目の指導を受け、王子谷選手が優勢勝ち。連覇を果たしました。

東海大勢としては1977年から9連覇を果たした山下泰裕選手(現・本学副学長、体育学部教授)、2001年から3連覇した井上康生選手(現・体育学部准教授)以来の連覇となった王子谷選手は、「意地でも何が何でも勝つと臨みました。きつくなったところで技を出せたことで結果につながりました。次の目標に向けて頑張ります」と語りました。敗れたウルフ選手は、「先輩の圧力がすごく、すべて封じられました。優勝を目指していたのでもちろん悔しい気持ちでいっぱいです。100kg級の代表に決定しているブダペスト世界選手権では、この経験を糧に力強い外国勢相手でも組手で勝ちにいきたい」と前を向きました。両者を指導してきた男子柔道部の上水研一朗監督(体育学部准教授)は、「王子谷の連覇は立派な記録であり、実力を出し切った結果。ウルフも準決勝までで体力を消耗していたが、力で上回る相手によく頑張った」と両者を称えました。

なお、大会後には全日本柔道連盟強化委員会からブダペスト世界柔道選手権大会の100kg超級代表が発表され、王子谷選手が選出されました。また、100kg級に羽賀龍之介選手(大学院体育学研究科修了・旭化成)も追加で選出。この結果、今年8月28日に開幕する同大会には、男子60kg級に髙藤直寿選手(体育学部卒・パーク24)、永山竜樹選手(体育学部3年次生)、男子73kg級に橋本壮市選手(体育学部卒・パーク24)、男子100kg級にウルフ選手と羽賀選手、100kg超級に王子谷選手、女子78kg超級に朝比奈沙羅選手(体育学部3年次生)が出場します。また、団体戦代表には男子73kg級の中矢力選手(大学院体育学研究科1年・ALSOK)、男子81kg級の渡邉勇人選手(体育学部卒・了徳寺学園職員)、男子90kgの長澤憲大選手(体育学部卒・パーク24)、も選ばれています。