東海大学 研究者ガイド 2020
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肝臓は生体最大の臓器であり、高い再生能力といった特徴を持っている。アルコールの過剰摂取や肝炎ウイルスにより肝臓が慢性的に傷害されると、肝炎・肝硬変・肝癌などの重篤な症状を引き起こす。近年では肥満・運動不足が原因となるメタボリックシンドロームに関連して脂肪肝による肝炎・肝癌が増加している。我々は、肝臓への脂肪蓄積を制御するメカニズムや幹細胞の解析を通じて、難治性肝疾患の新規治療法の開発を行っている。専門分野医歯薬学キーワード■肝臓■再生医療■幹細胞■iPS細胞■ゲノム編集研究と関連するSDG研究内容幹細胞を用いた難治性肝疾患の治療法の開発Akihide Kamiya准教授紙 谷 聡 英バイオテクノロジー 生命倫理メディア対応キーワードがん患者の免疫系は、変異した自分の細胞を拒絶できずに受け入れる点で、他者である胎児を受け入れる妊婦の類免疫系と似点がある。しかし妊婦はがん患者と異なり、健康を維持できる。そこで我々は、ヒト免疫系をマウス体内に再構築し、これを用いて、妊娠時の免疫系とがん患者の免疫系の類似点、相違点の比較解析を行っている。また、その結果に基づき、妊娠時に発現し、がんでは発現しない分子を検索し、抗がん剤の開発に繋げることを試みている。専門分野医歯薬学キーワード■妊娠免疫 ■がん免疫■ヒト化マウス□ステロイドホルモン □抗体研究と関連するSDG研究内容妊娠免疫とがん免疫の類似性に基づく抗がん剤の開発Yoshie Kametani准教授亀 谷 美 恵─メディア対応キーワード医学部医学部医学科 基礎医学系医学科 基礎医学系175

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